スワンネック変形

すわんねっくへんけい

最終編集日:2023/1/30

概要

スワンネック変形とは、指関節の伸展と屈曲の均衡に破綻が生じ、指先の関節(DIP関節:ここでは第1関節)が曲がり、中央の関節(PIP関節:ここでは第2関節)は過度に反った状態で、手指が白鳥の首のように変形する状態をいいます。スワンネック変形は、関節リウマチ患者さんに多くみられ、そのほか、指の骨折や腱損傷といった外傷後や痙性麻痺によっても生じることがあり、生まれつき指の関節が柔らかいために起こることもあります。治療法は機能障害の程度によって決定されます。原因疾患があれば、あわせて治療を行います。変形が軽度の場合は装具を付け、第2関節が反らないようにやや曲げた状態で固定しますが、日常生活に支障をきたすような場合は外科手術を行うことがあります。

原因

関節リウマチの場合、手指の付け根の関節の炎症が強くなることで、その関節や指を伸ばす腱の位置が異常となり第2関節が過度に伸びる力が働いて起こります。ほかにも、けがのため指の第1関節を伸ばす腱が切れたり、指先の骨が骨折して第1関節を伸ばす腱の機能が消失すると第1関節が曲がった状態であるつち指(マレット変形)を生じますが、これを放置した場合は第2関節を伸ばす力が強くなりスワンネック変形が生じます。浅指屈筋腱損傷、あるいは骨折を治療した際の整復のずれなどによって、指の第2関節の安定性が損なわれた際に起こることもあります。先天的や後天的な掌側板の弛緩が原因でも生じます。

症状

第2関節が過度に反り返り、第1関節が曲がった状態になります。変形した状態が長くつづくと、指の位置が固定されて、ものを握るのが困難になることがあるため注意が必要です。

検査・診断

スワンネック変形を認めた場合は、まず診察で骨折やリウマチの既往の有無や家族歴などを確認し、両手の診察では手指の腫脹や変形の有無、腫脹や変形が左右対称となっていないかなどをチェックします。

つづいて、X線や超音波(エコー)、MRIなどの画像検査で、関節部分の変形の有無とその程度、関節の腫脹や滑膜炎の有無を確認します。このほかリウマチ因子の有無を確認するために血液検査を行うことがあります。

治療

まず変形の原因となった部位の治療と、原因となった基礎疾患があればその治療を並行して行います。関節リウマチが基礎疾患であれば関節リウマチ治療薬を使用します。骨折や腱の損傷が原因であれば、それを修復する手術をします。

手指の変形が軽く拘縮(固まって動かなくなること)をきたしていない場合は、手指用の装具を使って固定・矯正することで、炎症や疼痛を軽減させるほか、拘縮予防にもなります。リハビリテーションも有効な保存療法です。変形が強い場合には手術を行います。おもなものとして、関節の過伸展を制御する腱の固定や移植による関節の再建手術や、破壊されている関節を固定する関節固定術、シリコンインプラントなどを使ったインプラント形成術などがあります。

セルフケア

病後

変形を起こした指は、一部の組織に負担がかかりやすく、使いすぎると関節周囲の痛みや可動域の低下を起こしやすいとされています。負担を過度にかけることを避け、ふだんから関節が硬くならないように、反対の手を使って指の関節の曲げ伸ばしをよく行いましょう。

監修

東馬込しば整形外科 院長

柴 伸昌

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