急性扁桃炎後も症状が続く
数カ月前に急性扁桃炎になって以来、のどの違和感や痛みが消えません。耳鼻咽喉科に通院しているものの改善せず、他ののどの病気がないかを検査すべきかなどを教えてください。
女性/30代
2023/06/07
扁桃は、のどの奥の左右にある小さな組織です。のどを細菌などから守るものですが、疲労や睡眠不足などで免疫力が低下すると扁桃に感染を起こします。扁桃炎には、急性扁桃炎と慢性扁桃炎があります。
急性扁桃炎の原因の多くはウイルスです。ウイルス感染ののち、細菌感染を合併して発症するケースが多いです。症状は、のどが赤く腫れたり、痛くなったりします。迅速診断キットなどで調べることができます。ウイルスが原因のことが多く、基本的に抗菌薬は使われませんが、細菌感染を疑ったときは細菌検査(綿棒で扁桃を拭い、原因菌を調べる)を行い、炎症の原因を突き止めていきます。薬は症状に合わせて医師が決定します。
一方、慢性扁桃炎になることがあります。慢性単純性扁桃炎はおもに成人にみられ、喫煙や飲酒、粉塵などを吸うことや、慢性副鼻腔炎、急性扁桃炎を繰り返すなどが原因となります。ふだんからのどが痛い、すぐに乾燥する、違和感があるなどの症状が出ます。炎症が常態化しているため症状が続きます。急性扁桃炎のときのような細菌検査をすると、菌が出ることがあります。薬は抗菌薬を中心に処方されます。口蓋扁桃が炎症を起こしていることが多いため、状況によっては口蓋扁桃摘出術が適応となる場合もあります。
扁桃炎の鑑別には、上記の細菌検査以外に、採血して白血球数や炎症反応がないかを調べたり、肝機能やEBウイルスかどうかを調べる、咽喉頭内視鏡で扁桃以外の組織に炎症がないかを調べるなどが行われます。
検査や治療は、耳鼻咽喉科であれば可能と思われるので、まずはお困りの状況を主治医に相談されてはいかがでしょうか。現在考えられる状態や今後の治療方針について、遠慮なく相談されることをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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