買い物は楽しいけれど……
最終編集日:2022/5/8
家で過ごす時間が増えている昨今、ネットで買い物をするケースも少なくないかもしれません。確かに便利ですが、買うつもりのなかったものまで買ってしまうという人は注意が必要です。
日常の中で感じているイライラや不安が積み重なり、そのストレスを解消するために、ネット通販などにはまってしまったという話を聞くことがあります。確かに自宅にいながらにして、あらゆる物が簡単に手に入り、しかも好きな時間にゆっくりと選ぶことができるネット通販は便利です。
しかし「冷静に考えたら必要なかった」「結局、一度も使わなかった」と悔やんだり、罪悪感にかられたりするのでは意味がありません。「衝動買い」という言葉がありますが、その行動には感情が大きく影響しています。
あなたを衝動買いに駆り立てるものは何でしょうか? 最近の仕事や生活状況を振り返って、ストレスを感じていることはありますか? イライラを解消したり、虚しさを埋めたりするために買い物をしている場合、そうした状況からの「SOS」の可能性もあります。衝動買いをくり返すことで、自分が何に困るのか、どんなことに後悔するのかを一度整理してみましょう。
「衝動」とは「よく考えないで発作的・本能的に行動しようとすること」です。衝動買いが日常生活を破たんさせる状況につながりかねないこともあります。衝動を抑えるためには「クレジットカードは極力使わない」「ネットショッピングはしない」「支出を記録して視覚化する」など、買い物をする前にできる現実的な対処が必要です。
例えば、ネットショッピングの場合は、金額だけでなく、1日の中でインターネットに向かう時間を、あらかじめ決めておくことも有効です。無意識にネットを使うのではなく「必要だから使う」「計画を立てて使う」ことを考えていけば、無制限にネット通販にはまる生活から抜け出せるのではないでしょうか。
一方で、制限ばかりになると、反動でストレスを強く感じることもあります。買い物という発散方法に代わる趣味や、自分を表現できる場などを見つけてみましょう。物を買ったり、所有したりしなくても「自分はこのままでいいんだ」と思えることも大切です。「しなくてもいい買い物」を「我慢できた」「抑えられた」という体験の積み重ねが、状況の改善につながるはずです。
買い物をすること自体は生活に不可欠な行為で、悪い行いではありません。また、せっかくの楽しみをすべて制限してしまっても、反動でストレスを強く感じる要因になるかもしれません。本来「物を手に入れる」のは、喜ばしいことのはず。本当に必要なものを、きちんと検討してから手に入れる喜びを味わえるとよいですね。
監修
保健同人フロンティアメディカルチーム
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