買い物がやめられない
買い物の浪費で借金がかさみ、生活が自転車操業になっています。何度もやめようと頑張っているのですが、どうしてもやめられず、今では自信を喪失しています。もうこんな生活から普通の生活に戻りたいです。
女性/30代
2021/12/21
「買い物は新しいものに出合える楽しいひととき」という人は、たくさんいることでしょう。しかし、ご相談者の場合は、残念ながらその気分は長く続かず「また買ってしまった」という後悔や、それをやめられないご自分への自信喪失に陥ってしまうご様子です。
自分の気持ちをコントロールすることは、案外難しいものです。特にストレスがたまっていたり、寂しい、悲しい、虚しい、悔しい、孤独……など、心が満たされないものがあると、その不快な気分を何とか消し去りたいとの思いから、お酒を飲んだり、ギャンブルをしたり、甘い物をたくさん食べるなどの、手っ取り早い方法で解消したくなることがあります。ご自身にとって、買い物という行為がその手っ取り早い解消法となってしまっているのかもしれません。
ご自分を不快な気分にさせているのは、どのような思いなのでしょうか。今のご相談者に必要なことは、浪費癖を直す自制心ではなく、まずはご自身の中にある、愛されたい、認められたい、安心したいなど、心の中の満たされない思いに気づいてあげることかもしれません。そして、その気持ちを分かち合え、理解してくれる人とのつながりを大事にしてほしいと思います。
同時に「普通の生活」を取り戻すための行動も始めていきましょう。例えば、外出の際には、その日に使う最小限度の現金を財布に入れて、カードは持ち歩かない、買い物をする際にはストッパーになってくれる誰かを誘い、1人では行かないなど、できることから始めてみてください。また、買い物に頼らない解消法も考えてみましょう。コツは小さな楽しみをたくさん持つことです。おしゃべり、運動、料理など、何でも構いません。日常生活の範囲を広げ、1つの解消法に頼らないで済むようになることで、少しずつ自分らしい生活が戻ってくるはずです。
相談内容から、無駄な買い物をやめたいと、強い意志で頑張ってこられたことが伺えます。まずは「浪費」と自覚し、やめようと努力している自身を認めてあげましょう。そして「頑張っているね」と、これからの自分を応援してあげてください。それでも、なかなか改善が難しい場合は、心の専門家とのカウンセリングや自助グループを活用されるとよいでしょう。各都道府県や政令指定都市に設置されている精神保健福祉センターの窓口では相談が可能で、適切な機関を紹介してくれます。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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