頻尿は病気? トイレの不安は早めの対策を

最終編集日:2024/2/5

急な尿意で目が覚め、夜中にトイレに駆け込むようなことはありませんか。

トイレが近くなる頻尿には、さまざまな原因が考えられます。泌尿器の感染症、糖尿病や脳の病気の後遺症から、精神的な不安や加齢まで多様で、男性では前立腺肥大症も関係します。なかには原因を特定できないものもあります。


●過活動膀胱とは?

検査で原因が特定できず改善がみられないときに「過活動膀胱」と診断されるケースがあります。これは、昼夜問わずにトイレの回数が増え、時に我慢できずに尿が漏れてしまうこともある状態です。通常、膀胱には300〜500mLの尿をためることができます。膀胱がある程度一杯になると、脳に信号が送られ、膀胱周辺の筋肉が収縮したり緩んだりすることで尿を外へと排出しています。

過活動膀胱はその名前の通り、膀胱が活動しすぎている状態です。尿が十分にたまっていないにもかかわらず、膀胱周辺の筋肉が収縮したり緩んだりして頻繁に尿意を感じてしまうのです。


●QOLの向上のために治療を

過活動膀胱の原因はまだ特定されていませんが、加齢や精神的なストレス、自律神経や膀胱のセンサーが乱れていることなどが考えられています。トイレが近くなったり、時に失敗してしまったりすると、情けない気持ちになることもあるでしょう。しかし、40歳以上の8人に1人は過活動膀胱の症状があるといわれるほど、多くの人が悩んでいる病気です。

トイレの不安はストレスになり、生活に制限が出るなど、QOL(生活の質)を著しく低下させます。1人で抱え込まず、困ったことがあれば、積極的に治療を検討しましょう。専門とする泌尿器科の受診がおすすめですが、かかっている医療機関があれば、まずは主治医に相談してください。

治療には膀胱の過剰な収縮を抑える薬が使用されます。飲み薬と貼り薬があるため、症状やライフスタイルにあわせたものが処方されるでしょう。また、膀胱や子宮などを支える「骨盤底筋」という筋肉を鍛えるトレーニングや、尿意を感じたら少しだけ我慢してみる「膀胱訓練」、生活習慣の改善なども効果的です。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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