急増する梅毒やクラミジア…性感染症の検査と予防

最終編集日:2023/3/16

近年、梅毒の急増が話題になる中、クラミジア感染症や淋菌感染症(淋病)など、性感染症に対する関心が高まっています。性感染症のなかには、感染しても症状が軽いものや自覚症状がないものも多く、感染したことに気づかないまま病状が進行している、他人にうつしているということもあります。


●検査を受けたいときは?


新しくパートナーができた、パートナーが変わったときは、性感染症の検査を受けることをおすすめします。婦人科、泌尿器科などで検査を受けることができます。「抗原検査」と呼ばれる性器検査やのどの検査「抗体検査」である血液の検査などが行われますが、気になる症状や調べたい病気によって検査方法が変わります。「迅速検査」といってその日のうちに結果がわかるもの、専門の検査機関に検体を送って1~2週間後に結果を知らせてもらう方法があります。保健所でも無料で血液検査を行うことができます。

近頃では、オーラルセックス(口腔性交)による咽頭クラミジアや咽頭淋菌感染症といった、口やのどに感染する性感染症もあります。ほとんど自覚症状がないのが特徴で、検査によってしか感染の有無を知ることができません。


●予防するには?


性感染症の予防はコンドームの使用が基本です。低用量ピルや子宮内避妊具には、避妊効果はあっても感染症予防にはなりません。

性器に触れることで感染の恐れがあるため、性行為の際は最初から最後まで適切にコンドームを使用することが重要です。最近は、オーラルセックス用のコンドームなど、さまざまな機能性コンドームが増えているようです。こういったものも活用してみるとよいでしょう。ただし、梅毒やイボが特徴である尖圭コンジローマなど、コンドームで覆うことができない部位に病変を認める性感染症では、コンドームが完璧な予防法とはいえません。

監修

日本家族計画協会 会長、産婦人科医

北村邦夫

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