この冬はコロナとインフルの同時流行に備える

最終編集日:2022/11/30

これから訪れる冬は、第7波といわれた今年の夏の流行を上回り、さらに季節性インフルエンザの同時流行が懸念されています。発熱外来(診療・検査医療機関)などにかかりづらくなる場合に備え、私たちには何ができるでしょうか。


●発熱外来にかかりづらくなる場合に備える


・各種ワクチン接種

新型コロナウイルス、季節性インフルエンザ、両方のワクチンを早期に打って流行に備えましょう。流行時は発熱外来がひっ迫してかかりづらくなる恐れがあります。2つのワクチンは同時接種しても問題ないとされていますが、心配な場合は2週間ほど間隔をあけて接種するとよいでしょう。ワクチンを接種することで自身だけでなく、自分の周りの大切な人や、重症化リスクの高い人を感染から守ることにもつながります。ぜひ積極的な接種を検討ください。


・検査キットと解熱鎮痛剤を準備

新型コロナ抗原定性検査キットと解熱鎮痛剤を購入し、備えておきましょう。インフルエンザや子どもの解熱にはアセトアミノフェンの服用が安全です。かかりつけ薬剤師や薬局で、適切な薬剤について相談のうえ購入するとよいでしょう。


・もしもに備える

体温計や日持ちする食料や飲料水(特に経口補水液)、ゼリーなどを5〜7日分用意しておきましょう。また生活必需なども、普段より多めにストックしておくと、もしものときに安心です。


●もしも症状が出たときは……


【重症化リスクの高い人】

高齢者、基礎疾患を持つ人、妊婦といった重症化リスクの高い人や、小学生以下の子どもとその保護者の人で、のどの痛みや発熱などの症状が出たときは、速やかに発熱外来を受診しましょう。


・かかりつけ医がいる場合……速やかにかかりつけ医に相談し、医師の指示に従ってください。


・受診を迷う場合……「受診・相談センター」などお住まいの地域の相談窓口や「救急車利用マニュアル」を参照したり、各自治体の「救急要請相談」や「こども医療電話相談事業」などに相談してください。


【重症化リスクの低い人】

重症化リスクの高い人を守るため、すぐに医療機関を受診する代わりに健康フォローアップセンターを活用しましょう。


・症状が出たら……自身で新型コロナ抗原定性検査キットで検査を行います。「研究用」ではなく、国が承認した「医療用」もしくは「一般用」のキットを使用してください。


・「健康フォローアップセンター」に登録……陽性だった場合は地域の健康フォローアップセンターに連絡・登録して自宅療養します。体調に異変があったときは、センターに連絡して相談ください。検査キットで陰性でも新型コロナウイルスやインフルエンザに感染している場合もあるので体調不良が続くときは無理せずに自宅で療養するようにしましょう。


※2022年11月30日時点の内容です。

監修

東邦大学医学部総合診療・救急医学講座

佐々木陽典

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