懸念されるコロナ、インフルエンザの猛威! ~子どもに予防接種が必要な理由は?

最終編集日:2022/11/21

●免疫が弱い子どもは、多くの予防接種が必要!


小さな子どもは免疫が弱く、多くの感染症の脅威があります。そのため、成人よりも子どもには多くの予防接種が必要です。麻疹(はしか)のようにかかると重症化したり、後遺症を残したりする可能性のある病気や特効薬のない病気がまだたくさんあります。

現在は医学の進歩で多くの感染症に対するワクチンが開発され、使用できるようになりました。その多くは諸外国で先に導入され、その成果を元に日本に導入されています。種類も回数も多いため、混合ワクチンの開発がされており、同時接種(1回の受診で2種類以上のワクチンを受けること)がすすめられます。

また、麻疹・風疹ワクチンはかつて、1歳のときに1回だけ接種していましたが、病気が流行しなくなると、ワクチンによる免疫が徐々に低下し、発症してしまうことが問題となったため、現在は1歳と6歳の2回、接種することになっています。


●秋冬も引き続きコロナ感染対策を。区別のしづらいインフルエンザの流行にも警戒を


2022年夏は、新型コロナウイルスの小児への感染が増加したのと同時に、通常の夏季のような手足口病、ヘルパンギーナ、アデノウイルス感染症などが同時に流行しました。秋冬も新型コロナウイルス、インフルエンザ、通常のウイルス性感冒の同時流行が予想されます。すでに一部の地域ではインフルエンザの流行がみられますが、できれば流行前にインフルエンザワクチンを接種しておくことが望ましいです。

また、引き続き、人混みでの適切なマスクの着用、手洗い、換気などの感染予防対策を継続しましょう。新型コロナ感染症もインフルエンザも、発熱や感冒症状などがよく似ており、区別は困難です。子どもが熱を出すと心配になりますが、発熱直後の検査は偽陰性となる場合も多いため、食事・水分がとれていて機嫌がよければ、一晩様子をみて翌日にかかりつけ医を受診することをおすすめします。

一方、水分がとれない、顔色が優れない、呼吸が苦しそう、ぐったりしている様子があれば、速やかに医療機関に連絡してください。受診が必要かどうか迷うときは、各自治体の「こども医療電話相談事業」を利用しましょう。


※2022年11月20日時点の内容です。

監修

帝京大学ちば総合医療センター 小児科

菱木はるか

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