乳首の痛み、乳首からの出血

最終編集日:2024/1/19

概要

女性の乳首は、乳腺でつくられた乳汁を分泌する大切な働きを担っています。乳房や乳首は女性ホルモンの影響を大きく受けるため、授乳時や月経前に一時的な痛みを感じることが多くあります。ただし、医療機関での治療が必要な痛みや出血もあり、原因には次のようなものがあります。


●乳頭炎

細菌感染などにより、乳首に炎症が起きている状態です。赤く腫れたり、痛みを感じたりします。


●皮脂欠乏性湿疹

乳首が乾燥して角質が剥がれ、湿疹ができます。初期にはかゆみがあるためかきむしってしまうことが多く、患部に傷ができて痛みを生じたり出血したりすることがあります。


●乳管拡張症、乳管内乳頭腫

母乳の通り道である乳管に異常がみられる疾患です。乳管拡張症では乳管の拡張によって炎症が起きることがあり、乳管内乳頭腫では腫瘍が発生します。どちらも良性の疾患ですが、乳首からの血性分泌物が認められることの多い疾患です。


乳腺症

乳腺が腫れてしこりができ、鈍い痛みを生じます。女性ホルモンの乱れが原因といわれる良性の腫瘍ですが、乳がんとの識別を行うことが重要です。


●乳がん

乳房に硬いしこりができ、乳首や乳首周辺がただれたり、乳首から透明の分泌物や血液が出たりすることがあります。


受診の目安

医療機関を受診

・乳首が赤く腫れて痛い

・乳首に湿疹ができて痛い

・乳首から血液の混じった分泌物が出ている

・乳首に軟らかいしこりがある

・乳首に硬いしこりがある


様子をみる

・授乳中、一時的に乳首が痛くなった

・月経前、一時的に乳首が痛くなった

・下着などが擦れて乳首が痛くなった


セルフケア

自身のからだをよく知っておくことが大切です。異常を感じた場合は医療機関を受診しましょう。

考えられる病気

監修

小山嵩夫クリニック 院長

小山嵩夫

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