脂肪肝の治療中。肝硬変にならないためのポイントは?

アルコール性の脂肪肝と診断され、治療を開始しました。進行すると肝硬変になると聞きましたが、そうならないためには、どんなことに気をつければよいでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
脂肪肝は、肥満や飲酒、糖尿病などにより肝臓に中性脂肪が蓄積して起こります。そのなかで、アルコール多飲が原因で発症するのがアルコール性脂肪肝です。
アルコール性脂肪肝は、アルコールが原因で発症する肝障害のうち、初期段階に起こるもので、無症状のため、健診などで指摘されて気づくことがほとんどです。アルコールを控えることで状態は改善されます。
脂肪肝をそのまま放置して飲酒を続けると、アルコール性肝線維症から肝硬変に進行し、さらに肝臓がんへ移行するリスクが高くなります。一方、飲酒をやめれば肝臓は健康な状態にもどります。
一般的には、症状が進むと全身の倦怠感や食欲不振、腹部の張り、疲れやすさなどを感じるようになります。黄疸やむくみ、腹水などが現れることもあります。このような症状は肝硬変の初期症状と重なります。肝硬変を起こした肝臓は、硬く小さくなり、元のようなやわらかい肝臓には戻りません。重症化すると命にもかかわる病気ですので、脂肪肝がわかったときには生活習慣を見直し、医療機関で治療を受けることがすすめられます
アルコール性脂肪肝の治療は、禁酒と食事療法です。禁酒・断酒することが最善ですが、むずかしい場合は、1日の酒量を決め、週に2日は休肝日を設けて肝臓を休ませるとよいでしょう。禁酒・断酒により、肝臓は健康な状態に戻り、症状が進むのを防ぐことが可能です。
また食事療法としては、脂肪分の少ないバランスのとれた食事をとることが何よりも大切です。
生活習慣改善を続けることはむずかしいかもしれませんが、重症化を防ぐためにも根気強く続けることをおすすめします。また、定期的に受診し、自身の肝臓の状態をチェックすることも大切です。


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