「夏血栓」は「熱中症」とどう違う?

「暑い日には夏血栓に注意が必要」というニュースを見ました。夏血栓というのは、熱中症とどう違うのでしょうか?
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
夏場は汗をたくさんかきますので、脱水になりやすく、血液の成分が濃くなって血流が悪くなり、血栓ができやすくなります。進行すると、血管をつまらせ、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こす可能性があります。このような夏場の脱水に起因する血栓症について、「夏血栓」と呼んでいるようです。
一方で「熱中症」は、高温多湿な環境下にからだが適応できないことで起こる症状の総称です。脱水などにより汗をかきづらくなるため、体温調節がうまくできなくなり、体内に熱がこもってしまうことで、さまざまな不調が現れます。
このように、夏血栓と熱中症はどちらも脱水を原因としますが、夏血栓は「血液」、熱中症は「体温調節」の異常で起こります。現れる症状が似ていますので、区別がつきづらいですが、仕組みが全く異なります。
気温や湿度が高い日には、以下の点に注意して、夏血栓や熱中症を予防しましょう。
●こまめに水分補給をする
一度に大量に飲むのではなく、利尿作用のない水分を少量ずつ摂取しましょう。
●大量の飲酒は控える
アルコールは脱水を招きます。アルコール以外の水分を摂取しましょう。
●持病をコントロールする
生活習慣病などの薬は切らさず、定期受診を続けましょう。
●塩分を摂りすぎない
とくに高血圧の人は注意が必要です。
●生活リズムを整える
睡眠不足や体調不良は脱水の原因となります。
●室温は適温にする
冷房を適切に使用しましょう。からだが冷えると血行が悪くなりやすいので、冷やしすぎないような注意も必要です。


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