GLP-1薬でやせられますか? 副作用やリスクは?

GLP-1受容体作動薬でやせたいのですが、リスクや副作用はありますか?
この質問への回答
医療法人青泉会 下北沢病院 糖尿病センター長 富田益臣
GLP-1は食事をとると小腸から分泌され、インスリンの分泌を促進するホルモンです。GLP-1には、インスリンの分泌を促進させるほかに、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑え、血糖値を調整します。このGLP-1の作用を応用して調剤化したのが「GLP-1受容体作動薬」で、もともと糖尿病の治療薬として使われていました。しかし、摂取した食物の胃からの排出を遅らせる作用や、脳の満腹中枢に作用して食欲を抑制することで体重を減少させる効果が期待できることから、肥満症の治療薬としても用いられるようになりました。
ただし、肥満症治療薬のGLP-1受容体作動薬は、医師の処方箋が必要です。特に、2024年2月に保険適用となったGLP-1受容体作動薬のウゴービ(皮下注射)の場合は、決められた医療機関や施設を受診し、栄養指導や運動指導を受けるなど、いくつかの条件をクリアしないと処方されません。
GLP-1受容体作動薬の主な副作用は、吐き気や嘔吐、便秘や下痢などの胃腸障害、頭痛、無力感、食欲不振などがあげられますが、胃腸障害は治療を続けるうちに症状が軽減されていくことが多いです。注意すべき点として、稀に低血糖や急性膵炎になることがあります。低血糖になると、手足のふるえ、倦怠感、めまい、冷や汗などの症状が現れ、ひどくなると意識障害を起こすリスクがあるため、低血糖になりやすくなる極端な糖質制限などは行わないようにしましょう。また、急性膵炎になると激しい腹痛や嘔吐が現れるので、症状が激しいときは使用を中止し、速やかに医療機関を受診しましょう。
なお、海外で販売されているGLP-1受容体作動薬を個人輸入するなどして入手する人もいるようですが、偽物の可能性があるだけではなく、安全性も保証されていません。自己判断で不適切な使用をすることにより、健康上のトラブルを招く恐れがあります。安易に購入および使用しないようにしましょう。
※2025年2月19日時点の内容です。


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