めまいと頭痛は更年期のせい？

めまいは日常的に起こりやすい症状の一つです。からだのバランスをつかさどっているのは、内耳にある前庭と呼ばれる部分ですが、この前庭の働きとともに、視覚系および知覚系統から入る刺激が脳の中で統合されることで、からだは安定し、バランスを保っています。そのため、内耳や脳に不調がみられると、めまいを起こしたり、頸椎や血圧など循環器系の症状が起きたりすることがあります。

まためまいには、かぜなどの体調不良、寝不足、疲労やストレスによる自律神経の乱れなどが原因で起きる場合もあります。

軽いめまいであれば、規則正しい生活を心がけて、休養や睡眠を十分にとりながら2、3日様子をみます。めまいが改善せずに続くときには、めまいを専門とする医療機関で心配な所見がないかを確認しておくと安心です。

診療科は、めまいの原因により、耳鼻咽喉科や神経内科、脳神経外科などに分かれます。一般的に、強い頭痛や手足のしびれなどを伴うときには脳神経外科へ、軽いめまいのときはまず耳鼻咽喉科を受診することが多いようです。

頭痛の症状は、日常的に首や肩がこっている場合、首や肩の筋の緊張などが影響して起こることがあり、めまいを伴う場合もあります。また多くの頭痛は、検査をしても脳に異常がないような慢性の頭痛で、生活環境や状況に応じて症状が変化することがあります。

個人差があるものの、一般的に更年期（45～55歳ごろ）になると、頭痛、めまいなどを感じることはよくあります。耳鼻咽喉科や脳神経外科の範囲でとくに要因がなければ、体内の変化に慣れるまでの一時的なもので、ほとんどは1～2年で気にならなくなると考えられます。ただし、生活に支障を感じたり、症状が長く続いたりする場合は、かかりつけ医に対処方法を相談し、必要に応じて脳神経外科または神経内科を紹介してもらうとよいでしょう。

めまいや頭痛などの症状は、体調や精神的なこと、生活の状態などの影響を受けやすいため、規則正しい生活をおくり、ストレスや過労をためないようにするとよいでしょう。