Question

じんましんがなかなか治らない

半年前から、首などにじんましんが出るようになりました。皮膚科で処方された薬でしばらく落ち着いていたのですが、また症状が出たので再受診し、別の薬を処方してもらいました。先日たまたま薬を飲み忘れたら、すぐにじんましんが出てしまい、このまま治らないのではと不安になりました。じんましんの治療は症状を抑えるだけなのでしょうか? 通院中の皮膚科では、原因について説明をされていません。別の医療機関を受診したほうがよいのでしょうか?

女性/40代

2023/08/13

Answer

じんましんが起こるようになって、皮膚科で治療を受け、薬の効果も実感しているけれど、治っていない状況へのもどかしさを強く感じているとのこと。

じんましんは、体内に侵入した異物から、からだを守る免疫の働きに異常が生じることで起こる症状です。何らかの刺激によって、皮膚にある特定の細胞からヒスタミンが放出され、皮膚の血管を拡張し、血しょう成分を血管の外に漏れ出やすくし、皮膚が赤く腫れてきます。さらに、ヒスタミンが神経を刺激しかゆみが起こります。この何らかの刺激というのが、原因がはっきりわかっているものと、わからないものの2つに分けられ、はっきりわからないものは、じんましん全体の約7割を占めるといわれています。


したがって、原因のはっきりしている物理的な刺激によるものや、アレルギー性のじんましんなどは、原因刺激を避けることで症状が起こらず、刺激への過敏性にしても、何カ月あるいは何年かが経過するうちに次第に低くなることが多いといわれます。

原因のはっきりしない慢性じんましんの場合、自分では症状の出現を避けることができません。数カ月または数年にわたり、じんましんの出没を繰り返すことがあります。多くの場合、薬を飲んでいれば症状はおさまり、止めれば症状が出るようになってしまうことがあります。そのため、慢性に経過するじんましんの多くは、症状の有無に関わらず、長期にわたって薬を飲み続ける必要があります。


しかし、服薬を続けながらうまく症状をコントロールしていくと、ほとんどの場合は少しずつ薬の量を減らすことができ、やがて薬を中止できるようになります。ご相談者が通院先で詳しい説明を聞けなかったのは残念なことですが、治療の方向性は標準的な対応と思われます。

別の医療機関への受診も選択の1つですが、薬のコントロールができているのならば、かかっている皮膚科で治療を継続してもよいように思います。その際、心配なことや疑問点などを率直に尋ねてみてはいかがでしょうか。どのようなことが知りたいのか、メモにして整理すると伝えやすいと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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