Question

職場環境の変化に対応できない

コロナ下で在宅勤務が増え、家族や両親と過ごす時間が増えたせいかストレスがたまって、イライラしたり、眠れない日々が続いています。職場では上司が変わり、苦手なPC作業などへの対応を要求され苦痛です。もともとストレスがかかると軟便気味になったり、頭痛が起きたりします。この状態が続くと適応障害やうつになってしまうのでしょうか? よい対処方法があれば教えてください。

女性/40代

2022/12/19

Answer

在宅勤務や仕事内容の変化で負担を感じながら過ごしている今の状況が、適応障害やうつ病につながるのか、またよい対処方法も知りたいというご質問について回答します。


適応障害とは、日常生活の中で起こる出来事や環境変化にうまく対処できず、ストレスが原因で心身の様々な症状が出現し、社会生活に支障をきたす状態をいいます。不安・憂うつなどの精神症状や、頭痛・不眠、腹痛などの身体症状があります。

また、うつ病とは、一日中気分が落ち込む、何をしても楽しめないなどの精神症状とともに、眠れない、食欲がない、などの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている状態をいいます。


一般的に、眠れない、気分が落ち込む、などの症状が2週間以上続いたり、生活への支障が出たりする場合、受診の目安になります。 精神症状や不眠症を診療する科は精神科や心療内科ですが、腹痛や頭痛など身体の症状が続くときには、まずはかかりつけ医や内科への受診をおすすめします。状況を伝えて、専門診療科への受診の必要性を相談するとよいでしょう。


新しい環境変化に適応するためには、ストレスを軽減させ、十分な休息をとることも大切です。不眠はさまざまな因子が関わりますが、生活習慣面での工夫の仕方をご案内します。


●規則的な生活に

私たちのからだには、体内時計が備わっていて、朝、光を浴びることで睡眠と覚醒のリズムがつくられます。毎日同じ時刻に起きて、太陽に光を浴びること、適度な運動習慣を取り入れて、規則的な生活習慣を確立しましょう。


●食事のとり方を工夫する

規則的な生活リズムに伴い、決まった時間に食事を摂取することで望ましい食欲が維持され、消化器への負担も軽くなります。夕食は食べ過ぎないよう軽めにして、動物性脂肪の少ない消化のよい食事を中心にします。アルコール、カフェイン(コーヒー、紅茶)などの刺激物やチョコレートも眠りを妨げるので、就寝2時間前の摂取は控えましょう。


●就寝1時間くらい前からは刺激を避ける

夜間に明るい光を浴びると、睡眠に関係するホルモンの分泌が抑制され、入眠しにくくなります。パソコン、テレビ、スマートフォンなどは避け、床に入る少なくとも1時間前は部屋の明るさを少し落とすなどすると入眠しやすくなります。


●自分なりのリラックス方法を試してみる

就寝30分から1時間前の軽いストレッチや、腹式呼吸、深呼吸をベッドの上でゆったりとした気持ちで行ってみましょう。そのほか、ぬるめのお風呂につかる、静かな音楽を聞く、心地よい香りをかぐ、などもよいでしょう。


日中は自宅から離れて1人の時間をつくったり、夜間は耳栓などを利用したりすることで、誘因となるストレスを軽減できるとよいですね。


仕事内容に関しては、職場の産業保健スタッフ(保健師や看護師、産業医など)への相談をおすすめします。産業保健スタッフは、従業員の心身の健康を守る役割があり、ご相談者の現状やメンタル面の負担などについて話を聞き、力にもなってくれるかと思います。在宅勤務の状況下で、自分1人で抱え込むことのないようにしてださい。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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