頻繁に現れるじんましんへの対処法
最近、じんましんが出るようになりました。症状自体はすぐになくなるのですが、外出中や入浴後など、頻繁に出てくるので困っています。どう対処したらよいでしょうか?
女性/20代
2022/05/30
じんましんは、かゆみが強く、皮膚は赤くなって、少し盛り上がり(皮疹)、それが数十分から数時間で消失します。しかし、ときには半日から1日続くこともあります。丸いものから不規則な地図のような形になるもの、大きさは2〜3㎜くらいから手のひら以上まで、皮疹の大きさや形はさまざまです。いったん皮疹は消え、症状は治まりますが、くり返し起こります。
症状が現れてから1カ月以内のものを「急性じんましん」、それ以上続くものを「慢性じんましん」と呼びます。
じんましんの原因は、アレルギー反応によるものと、非アレルギー性のものがあります。アレルギーが起こるしくみはさまざまですが、一般的には、急性じんましんでは食品、薬、カビ類、細菌など特定の因子が体内に入る場合が多く、時間とともに、それらが体外に排出されると治まります。慢性じんましんでは、疲労、睡眠不足に伴うもの、あるいは機械的な擦過や圧迫、寒冷、日光、温熱、振動といった物理的な刺激などが、個々の体質とが組み合わさったときに起こるとされています。しかし、多くは症状をくり返し、原因がわからないまま症状が現れます。
全身倦怠感、関節痛、発熱などの症状を伴うときは、ほかの病気が原因となっていることがありますが、症状が皮膚に限られている場合は、数カ月から年単位で症状が続いたのち、多くのケースでは自然に治まっていく経過をたどります。
じんましんの治療は、原因が検査によって特定されれば、原因物質の除去や、摂取を制限するなどの対処をすることがあります。
原因が判明するまでは、薬による治療を行います。一般的には抗ヒスタミン薬の内服です。最近では、抗アレルギー薬を使用することもあります。いずれも副作用として眠気が現れることがあります。
外用薬として、抗ヒスタミンの塗り薬や、血管拡張を抑えるための冷却用のローションなども使用します。そのほか、副腎皮質ステロイドが処方されることもありますが、使用方法には注意が必要なので、主治医の指示を守りましょう。
慢性じんましんでは、原因が確定しないことが多いため、以下に挙げる日常生活での注意点を守ることが大切です。
・じんましんを起こしやすくする食品や食品添加物が知られていますが、むやみに制限するのではなく、それらを摂取したときの症状の程度によって、制限を加減します。便秘、下痢などの消化器症状との関連も指摘されているので、検査で異常がなくても、規則的な生活習慣を送るよう心がけ、便通も整えましょう。
・入浴は原則問題はありませんが、長湯、熱い湯、皮膚のこすりすぎは、血管が拡張し、じんましんが出やすくなります。じんましんが出ているときは、シャワー程度にしましょう。
・コルセット、ブラジャー、下着や靴下のゴムなどによる圧迫、皮膚の刺激はじんましんを誘発します。なるべく緩やかな服装で過ごしましょう。
・運動はじんましんを誘発し、運動による汗によってかゆみも強くなるので、症状によっては制限する場合もあります。
・十分な睡眠、規則正しい生活を守るようにします。とくに夕方にじんましんが起こるような場合、疲労や寝不足などに注意します。
以上のような生活上の注意を守っても症状が続く場合は、皮膚科を受診し、医師に相談するとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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