数年治らない、背中や胸の吹き出物
高校生の頃から、背中と胸に吹き出物が多数できて悩んでいます。皮膚科に行ってもエステに行ってもよくなりませんでした。一度できたら治りにくく、4年ほど治っていないものもあります。
女性/20代
2022/08/02
高校生の頃から背中と胸の吹き出物に悩み、皮膚科やエステに通っても改善しないとのこと。症状が長引き、心身ともにご負担だとお察しします。今回は、吹き出物の症状について考えてみましょう。
ご相談者の吹き出物は、経過の長い症状のようですが、吹き出物のかゆみや赤みなどの具体的な症状はどうでしょうか。
一般に、皮膚の脂腺が成熟し、皮脂の分泌が活発になるのは思春期頃からです。脂腺が多く集まっている箇所を「脂漏部位(しろうぶい)」といい、顔ではTゾーン(額中央、眉毛や耳のあたり、鼻の周囲、あご)、胸、背中、わきの下、乳首の周囲、へそと下腹部、外陰部などになります。また、月経前と月経中では皮脂の分泌量が増えます。
20代のおもな皮膚トラブルは、脂漏性皮膚炎(皮膚の赤み、かさつき、かゆみなどの肌荒れ)とにきび(小さなブツブツで肌色や赤色)です。かゆみでかいたり触ったりすることで肌荒れが悪化します。このようなときは、皮膚科を受診して相談しましょう。
ご相談者は、皮膚科を受診されたとのことですが、診察のとき医師からどのような説明があったでしょうか。まずは診断名(病名)を確認し、そのうえで対処方法について聞きましょう。薬による治療が必要か、生活面で注意は何かで、とくに入浴や洗顔時の注意や保湿など毎日のケアの方法について確認します。
薬が処方されたら、その使用方法を具体的に聞き、その通りに使用しましょう。とくに軟膏は使用するタイミング、皮膚に塗る量、複数の軟膏が処方された場合は塗る順番など、細かな点を聞いて指示を守ります。医師と患者さんとの間で、治療に対する考えが一致しなければ、適切な医療は成り立ちません。医師の説明で理解できないところや疑問があれば、遠慮せずに聞きましょう。
なお、女性は月経周期や妊娠、年齢など、からだの状態によって皮膚が変化します。変化に合わせたスキンケアができると、皮膚をよい状態に保つことができます。
一般的に、若い女性は次のことに気をつけるとよいとされています。
・紫外線から皮膚を守る
・洗顔料でまめに顔を洗う(皮膚のてかりや、にきび、肌荒れ予防のため)。顔や背中、胸の脂漏部位を重点的に。月経や睡眠不足のときは、とくに念入りに手入れをする。
・こすり洗いをしない(乾燥予防のため)。
皮膚の水分と脂分を蓄え、しっとりさせるためには垢が必要です。こすって出る垢を落とすと皮膚が乾燥するため、洗浄料を使って手でやさしくなで洗いをします。ナイロンタオルやブラシ、スポンジなど刺激の強いもので皮膚をこすらないよう注意します。
20代は、就職などにより環境の変化が起こりやすく、また趣味や友人関係など、活動する時間も多くなりがちです。日頃のスキンケアとともに、ストレスを避け、規則的な生活習慣も心がけることも重要です。
ご相談者が早目に皮膚科を受診され、一日も早く症状が軽快しますよう願っております。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
\ アンケートに答えて健康相談を無料体験 /
関連するキーワード
関連する病気
みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能
※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。