Question

子宮体がん検診は必要?

子宮頸がん検診を定期的に受けていますが、子宮体がん検診も受けたほうがよいでしょうか。

女性/40代

2022/01/28

Answer

がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。

わが国では、厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)」で検診方法が定められています。しかし、子宮体がんについては、現在、指針として定められている検診はありません(一部の自治体では子宮体部の細胞診による検診を行っているところもあります)。

子宮体がんの検査は、じかに内膜の細胞や組織を少し採って調べる細胞診や組織診が一般的です。細胞診では、子宮口から細い棒状の器具を挿入し内膜の細胞を採取します。細胞診でがんが疑わしい場合は、さじ状の器具を使って組織を採取する組織診を行います。

高齢の方やお産の経験がない方は、子宮口が狭くなっていたり、あるいは閉じてしまっているため、採取器具が挿入できない場合があります。また、痛みが強く検査ができないこともあります。そのような場合は、あらかじめ子宮口を広げる処置や、麻酔をかけて検査をすることもあり、検査を受ける側にとっては負担がかかる検査となります。

気になる症状がある場合には、早めに婦人科を受診することが重要です。特に、50歳以上または閉経後に不正出血がある方、子宮体がんのリスク因子(※)がある方は積極的に受診をして相談することをおすすめします。人間ドックなど任意で検診を受ける場合には、検診のメリットとデメリットを理解した上で受けましょう。


なお、子宮体がんのリスク因子とは次の通りです。

・50歳以上(子宮体がんは40歳ごろから増加し、50歳から60歳代でピークを迎える)

・出産経験がない

・閉経が遅い

・肥満

・乳がんの治療で使われるタモキシフェンや、更年期障害の治療で使われるエストロゲンを補充する薬を単独で使用している

・糖尿病、高血圧

・子宮内膜増殖症

・血縁者に大腸がんや乳がん、子宮体がんになった人がいる

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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