歩数を増やす

最終編集日:2022/3/30

高齢者は加齢による筋肉量や筋力、身体機能の低下でサルコペニア(筋肉量と筋力が減り、身体機能が低下した状態)になっているケースが多くみられます。こうした人や、運動習慣のない、体力や歩行に自信がないなどの人がいきなり高いレベルの運動を始めようとしても無理があり、かえって健康を損なう恐れがあります。
まずは、少し負担をかけたウォーキングなどの有酸素運動から始めることをおすすめします。年齢を問わずかんたんに始められるウォーキングは、筋力アップ、生活習慣病予防のほか認知機能の強化など、さまざまな効果が期待できます。
1日あたり20分程度のウォーキングや散歩で歩数の目安は「8000歩程度」といわれています。


ウォーキングは誰でも手軽に始められますが、無理をすると体調をくずしたりけがをしたりすることもあります。開始前には、ウォーミングアップを行いましょう。
・関節をしっかり動かしてからだを大きく動かす軽い準備体操をする
・ふくらはぎ、太ももの裏側・表側、肩、二の腕などのストレッチを行う


ウォーミングアップにより、からだが温まり、筋肉や関節が柔軟になります。
ウォーキング時の姿勢は、背中をピンと伸ばし、胸を張り、耳・肩・腰・骨盤を結んだ線が横から見て一直線になるのが理想です。視線は15mほど先をまっすぐ見ます。
身体活動量を増やすためには、歩数を増やすことはもちろんですが、歩幅を広げたり、少し速く歩いたりするとからだに負担がかかり活動量もアップします。
ウォーキングの後は、アミノ酸やビタミンCをサプリなどで補充するとよいでしょう。


ただし体調がわるい、天気が悪いなどの場合は無理をせずに休みましょう。休んだ分は別の機会に増やせば問題はありません。終了したときの疲労感を確認して、疲れが残る場合は歩数や時間を減らし、疲れを感じずにしばらく継続できた場合は増やすなど体調を見ながら調節してください。ウォーキングは歩数や時間も大切ですが、とにかく継続することがもっとも重要です。

監修

あしかりクリニック院長

芦刈伊世子

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