食道粘膜下腫瘍

しょくどうねんまくかしゅよう

最終編集日:2023/12/5

概要

食道の内壁を覆う粘膜の下に発生する腫瘍の総称です。食道平滑筋腫、食道消化管間質腫瘍(食道GIST)、食道顆粒細胞腫などがあります。もっとも頻度が高いのは、食道平滑筋腫で、食道GIST、食道顆粒細胞腫はまれな病気です。食道平滑筋腫、食道顆粒細胞腫の多くは良性ですが、食道GISTは悪性の場合もあります。

原因

原因は明らかになっていません。

症状

腫瘍が小さい場合、多くは無症状で、上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査やX線検査で偶然、見つかります。腫瘍が5cm以上の大きさになると、のどや胸のつかえ感などがみられます。

検査・診断

超音波(エコー)検査、上部消化管内視鏡検査の後、腫瘍の種類、性質、進行度などを精査するために、超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)で腫瘍の細胞を採取して、組織診断を行います。食道顆粒細胞腫は食道壁の表面から浅い場所に発生するため、内視鏡下で細胞を採取することができますが、そのほかは表面が正常な粘膜で覆われているため、EUS-FNAが必要になります。

悪性の食道平滑筋肉腫などとの鑑別が重要です。

治療

●食道平滑筋腫

3cm未満のもので形が不整でなければ、経過観察を行います。3cm以上、形態が不整、経過観察中に大きさや形態に変化がみられた場合には切除を考慮します。通常は胸腔鏡を用いて摘出します。医療機関によっては、内視鏡的粘膜下腫瘍摘出術という、より負担の少ない術式を実施しているところもあります。


●食道GIST

転移のないものは食道平滑筋腫と同じく手術で摘出します。転移がみられるものや、転移のリスクの高い場合には、手術は行わず、分子標的薬が用いられます。


●食道顆粒細胞腫

1cm前後のものが多いことから、おもに経過観察を行います。大きさや形に変化が現れたら、内視鏡的粘膜切除術(EMR)で切除します。

セルフケア

予防

食道粘膜下腫瘍の多くは無症状ですが、増大傾向が著しく通過障害を伴う場合には、食事の際に、のどのつかえ感などが生じる場合があり、注意が必要です。こうした症状がみられたら、早めに受診しましょう。

監修

鳥居内科クリニック 院長

鳥居明

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