外耳道癤(限局性外耳道炎)

がいじどうせつ・げんきょくせいがいじどうえん

最終編集日:2023/3/13

概要

外耳道癤は、耳の穴(孔)から鼓膜に至るまでの外耳道や耳の穴の軟骨の辺りにできる炎症のことです。限局性外耳道炎とも呼ばれ、細菌や真菌(カビ)、ウイルスの感染によって、外耳道にある毛包(毛根を包む細胞)、皮脂腺や汗腺などに炎症が起こります。炎症により、癤(せつ:うみの塊)が生じるため、耳癤(じせつ)ともいわれます。

通常は1週間程度で自然に潰れてうみが排出されます。症状が悪化すると、大きくなって膿瘍を形成することがあり、その場合は切開してうみを排出する処置が必要となることもあります。

原因

おもな原因は耳の穴からの細菌感染です。耳に水が入ったりしたときに、皮膚や耳垢(耳あか)が変質し、そこを綿棒や指で刺激することで細菌感染が起こります。耳掃除などの際、内部に傷をつけてしまうと、細菌が皮膚に侵入して発症します。

症状

通常の外耳炎と同様に、耳の周りにかゆみや違和感などの症状が現れます。悪化すると、難聴や耳から分泌物が漏れる耳だれになったり、炎症が起こった部分に激しい痛みが起こります。耳に触ったり、耳たぶを引っ張ったりすると痛みが増すのが特徴です。また、食べ物をかんだときに痛みが広がり、頭痛や歯痛として認識されることもあります。

炎症が広がると、頸部のリンパ節の腫れによる悪寒や発熱が生じたり、耳たぶ周囲のリンパ節が腫脹し、外耳道の内腔が狭くなって、音が聞こえにくくなったりします。

また、糖尿病などの持病があったり、免疫機能が低下していたりすると、外耳道癤が起こりやすく、重篤化することがあるので注意が必要です。

検査・診断

耳たぶを引っ張ったり押したりしたときに生じる痛み、外耳道の腫れなどを視診します。ほかにも原因となる病原体を特定するため、耳だれを採取して培養する検査を行います。またまれに、炎症がリンパ節や周辺の骨組織へ波及しているおそれがある場合は、X線やCT検査などの画像検査を行うこともあります。

治療

まず、耳垢などを取り除いた後、温湿布や塗り薬、綿球を使って圧迫するなどで、耳癤が破れてうみが出るように促す処置を行います。さらに症状にあわせて、抗菌薬やステロイドの外用薬を使用します。また、痛みが強いときは鎮痛薬を服用することもあり、腫れが大きくなっている場合は切開してうみを排出することもあります。

セルフケア

予防

必要以上に耳をいじったり、引っかいたりしないようにし、なるべく外耳部に刺激を与えないようにしましょう。細菌の侵入を防ぐため、外耳道を清潔に保つことも重要です。耳が熱をもっているように感じたり、耳たぶを引っ張ると痛みを感じたりする場合は、患部を清潔に保ちつつ、あまり刺激しないようにします。しばらく安静にしていても症状が改善しない場合は、速やかに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

監修

耳鼻咽喉科日本橋大河原クリニック 院長

大河原大次

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