脳震盪のうしんとう
最終編集日:2022/4/6
概要
スポーツや事故などで頭部に衝撃を受けて、一時的に意識を失ったり記憶が飛んだりする症状が脳震盪です。ほとんどはしばらくすると症状が消えてしまいます。
スポーツでも接触や衝撃を受けることが多い、ラグビーやアイスホッケーをはじめ、サッカー、バスケットボール、柔道、レスリング、ボクシングなどでよく起こります。
また、脳震盪の後に起こる症状に、脳震盪後症候群があり、数週間ほどつづくこともあります。
原因
転倒、転落、衝突などで、頭部に激しい衝撃を受けることが原因です。
症状
症状として、頭痛、吐き気、ふらつき、集中できない、感情が不安定、動作が遅い、などが挙げられます。ほかにも、けがの直前直後が思い出せない記憶障害、平衡感覚の障害、耳鳴り、光に対する過敏性などがあります。
脳震盪を何度も起こしていると、後年になって認知症、パーキンソン病、うつ病などのリスクが高まるという研究もあります。
検査・診断
脳震盪は、患者さんや周囲の人から脳震盪を起こした際の状況を聞くことで診断することができます。確認のためにCT検査や、MRI検査を行うことはあるものの、異常が認められないことがほとんどです。
治療
脳震盪の最善の治療は、安静にすることです。自覚症状がなかったり、見た目は正常に見えたりしても、静かに休ませることが大切です。そのままスポーツをつづけたりすると、脳震盪をくり返す危険性もあります。
また、脳震盪後症候群を起こすことがあるので、安静と十分な経過観察が必要です。
セルフケア
療養中
スポーツなどで脳震盪を起こした場合、当日はその再開を避け、安静にして過ごすことが必要です。回復しても、しばらくの間は車の運転、飲酒、パソコンやスマートフォンなどの長時間使用は避けましょう。
監修
昭和大学医学部 脳神経外科 名誉教授
藤本司
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