妊婦さんは要注意! リンゴ病

最終編集日:2022/6/27

リンゴ病は、医学的には伝染性紅斑と呼ばれ、ヒトパルボウイルスB19が原因で起こる感染症です。子どもの病気と思われるかもしれませんが、大人でもかかることがあり、特に妊婦さんが気をつけたい病気です。


せきやくしゃみなどによる飛沫感染や接触感染で人にうつります。感染すると4~20日の潜伏期間の後、頬に紅い発疹が現れ、続いて手や足にもレース状の発疹が出現します。発疹は1週間前後で自然に消失、大人では関節痛や頭痛などの症状を訴えることもあります。


妊娠中に気をつける必要があるのは、胎盤を通して胎児に感染することがあるからです。特に妊娠前半期で危険性が高いとされており、まれに胎児貧血や胎児水腫(全身のむくみ、胸やおなかに水がたまる状態)が起こり、流産や死産につながることも。リンゴ病と診断された場合、産婦人科で胎児の状態を継続的にみていく必要があります。


ワクチンがないため、予防にはウイルスへの接触をできるだけ避けること。リンゴ病は赤い発疹が現れるころには、ほとんど感染力がなくなっています。潜伏期のころに微熱や関節痛、鼻汁など、かぜのような症状が現れることがありますが、この時期にウイルスの排泄量が最も多くなるため、症状のある人との接触や人混みなどにはご注意を。


妊娠中は風疹や水痘(水ぼうそう)、麻疹、サイトメガロウイルスなど、多くの感染症に気をつける必要があります。手洗い、うがい、せきエチケットは、他の感染症の予防にもつながります。妊婦さんだけでなく、家族全員で取り組むことが大切です。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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