乳児と食物アレルギー ~離乳食開始時のポイント

最終編集日:2024/2/17

2月20日はアレルギーの日、毎年2月17〜23日はアレルギー週間です。近年、アレルギー症状に悩む人が増加し、日本人の2人に1人が何かしらのアレルギー症状を持っているともいわれています。


食物アレルギー花粉症気管支ぜんそくなど、さまざまなアレルギーがあり、乳児期は「アレルギーマーチ」のはじまりといわれています。これは、生まれつきアレルギーになりやすい体質の子どもが順番にアレルギー疾患を経験することを示します。かかる順番やどの疾患を経験するかには個人差があります。

乳児期に発症しやすいのは、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーです。アトピー性皮膚炎は、生まれつき皮膚のバリア機能が弱い状態であり「アトピー」イコール「アレルギー」ではありません。ただし、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは、食物アレルギーになりやすいことがわかっています。


かつて「食物アレルギーを予防するために離乳食の開始は遅らせたほうがいい」と考えられていた時期もありました。しかし、研究が進み「離乳食を遅らせても食物アレルギー発症の予防にはならない」ことがわかっています。さらに、アレルゲンである食物は「症状が出ない量」を食べ続けることで、過剰な免疫反応を起こさなくなるともいわれています。

すでに食物アレルギーがある場合は、専門医の指導のもとで適切に離乳食を進めていきましょう。


【離乳食をはじめるときのポイント】


●健康な皮膚の状態を保つ

離乳食開始前にスキンケアで皮膚の状態をよくしておくことが非常に大切です。口の周りや手などに湿疹や、かきこわしはありませんか。そこから食物アレルゲンが入ると、食物アレルギーを起こしやすくなるという考えもあります。


●食物アレルギーを引き起こしやすい食材を理解する

・三大アレルゲン:鶏卵、牛乳、小麦。

・アレルゲンになるもの:甲殻類(エビやカニなど)、果物(リンゴ、バナナ、オレンジ、桃など)、大豆などの豆類、そば、落花生、イクラなどの魚卵、カキなどの貝類。


●初めての食材を与えるときは単品で少量ずつ試す

さまざまな食材を混ぜてしまうと、万一アレルギー症状が出たときに原因がわかりづらくなります。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

この傷病に関連したQ&A

関連するキーワード

アレルギー
離乳食
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。