家庭でできるいびきの解消法

最終編集日:2022/1/24

自分のいびきで就寝中に目が覚めたり、家族や友人に指摘されたりしたことはないでしょうか。いびきはその音以外に、日中の眠気など健康面にもさまざまな影響を与えます。家庭でできるいびきの解消法をご紹介します。


まず、いびきはなぜ起こるのでしょう。その理由は、咽頭(のど)が狭くなること。息を吸うときに狭くなった部分に空気が通過するため、のどが振動することでいびきが起こります。特に睡眠時はのどを支えている筋肉がゆるむため、咽頭が狭くなりやすくなります。


扁桃やアデノイドが大きいことで空気の通り道が狭くなったり、体重が増加することで気道が狭くなったりすることなどがその原因です。また、アレルギー性鼻炎などで鼻がつまっていて口呼吸しかできない場合や、加齢とともにのどの粘膜を支える筋肉が衰えてくると、いびきをかきやすくなります。


音だけだからそれほど問題ないのではと思うかもしれませんが、いびきは健康面にも影響します。症状がひどい人の中には、いびきの途中で呼吸が止まってしまい、なかなか再開しない睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気のことがあります。呼吸が止まっているときに一時的に血液中の酸素が少なくなるため、体にさまざまな悪影響を及ぼします。


睡眠時無呼吸症候群では、長時間眠っていても良質な睡眠がとれておらず、朝すっきりと目が覚めない、昼間の強い眠気や集中力の低下などの症状が表れます。さらに、高血圧や糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病を悪化させるリスクも指摘されており、早めに対処することが望まれます。


重症例睡眠時無呼吸症候群の場合は治療が必要ですが、軽度のいびきなら、まずは家庭で行える以下のいびきの解消法を試してみてはいかがでしょう。


【家庭でできるいびき解消法】

①鼻づまりがひどい場合は、その原因をはっきりさせた上で必要な治療を行い、睡眠時に口を閉じて鼻呼吸をする習慣を身につけましょう。

②減量や運動を心がけ、適正体重を保ちましょう。

③アルコールは気道の筋力を緩ませるため、就寝間際までの飲酒や深酒は止めましょう。

④横向きに眠る習慣をつけるといびきが治まることが多いので、試してみましょう。

⑤喫煙はのどの粘膜に炎症を起こしたり、血管を収縮させる作用があるので、いびきの原因となります。禁煙に努めましょう。


ここで紹介したセルフケアを行ってもいびきが改善されず、家族などにいびきの途中で呼吸が止まっていることがあるなどと指摘されている人は、いびきや睡眠時無呼吸症候群を専門としている医療機関を受診することをおすすめします。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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