いびきがひどいのは、肥満による睡眠時無呼吸症候群?
家族からいびきがひどいと指摘され、朝起きたときの爽快感もありません。肥満体型のため、睡眠時無呼吸症候群ではないかと疑っています。この病気の原因や治療法について教えてください。
男性/40代
2021/12/21
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が停止する病気です。呼吸中枢に異常があり引き起こされる「中枢型」と、のどを閉塞することによって起こる「閉塞型」の2タイプがありますが、ほとんどの睡眠時無呼吸症候群は閉塞型です。閉塞型の原因は、のどの筋肉が睡眠中にゆるんで起こる、肥満によって首の回りに脂肪がつく、扁桃が肥大する、顎が小さいなど様々です。
無呼吸状態が続くと眠りが浅くなり、日中眠くなる、疲れが取れない、注意力が低下する、寝起きが悪いなどの症状が出てきます。また、不整脈や狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など生活習慣病の原因にもなります。自覚症状が見られたり、大きないびきや呼吸停止を家族から指摘されたりする場合は、専門の医療機関で診てもらうとよいでしょう。
問診の結果、疑いがあるときは「終夜睡眠検査」を行い、睡眠状態や睡眠中の呼吸のパターンなどを検査します。1時間に起こる無呼吸と低呼吸を合わせた回数と、いびきや日中の眠気など無呼吸に伴って起こる症状の両方を見て、診断がなされます。
治療法は、大きく3種類あります。もっとも代表的な治療法は、顔にマスクをつけて気道に空気を送り込むCPAP(シーパップ)療法です。無呼吸数が多く、日中の眠気が強いなどの重症の場合に勧められます。無呼吸数があまり多くなく、日中も眠気が起きない軽症の場合は、マウスピースの装着を行います。また、扁桃が大きいなどが原因のときには手術による摘出が行われることもあります。肥満の方は減量をするだけでも効果が見られる場合があり、生活習慣の改善としては、節酒、禁煙なども勧められます。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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