ペットロスを知って備える
最終編集日:2023/5/11
春からの新生活が落ち着き、新しくペットを家族に迎えようとしている人もいるのではないでしょうか。
犬や猫、ウサギなどが人気ですが、ペットフードの進化や医療の発達で、犬や猫の寿命は約15年、ウサギは約8年と以前に比べて長生きするようになってきています。命を預かる責任とともに、長い時間を一緒に過ごすと、ペットを家族の一員やそれ以上の存在に感じる人もいます。いつかやってくる別れについても十分に知っておきましょう。
●ペットロスとは
ペットを亡くした飼い主が経験する悲しみのことを「ペットロス」といいます。さらに、そのダメージから精神的・身体的不調をきたすことを「ペットロス症候群」といい、不眠、食欲不振、食欲過多、息苦しさ、疲労感、からだの痛みといった症状が現れることもあります。
●乗り越えるためには
ペットについてさまざまな価値観がありますが、人の死もペットの死も、悲しみの重さは同じです。愛情を注いでいたのであれば、失ってしまったことに深く嘆き悲しむのはごく自然なことだと考えます。
亡くしたばかりの頃は喪失感と後悔で心が一杯になり、涙が止まらない日々を過ごすかもしれません。「もっとこうしてあげればよかった」など、自責の念に駆られることもあるでしょう。しかし、次第にその死を受け入れることで、悲しみの気持ちを整理できるようになります。この時期は、感じるままに言葉に出し、自分の気持ちを素直に表現することが大切です。ペットの思い出を語り合ったり、思いを分かち合ったりすることで次第に気持ちが和らいでいくでしょう。
心が少しずつ回復していき、やがてペットがいない新しい日常に慣れていきます。悲しみを乗り越えた先に、失ったペットを思い出として笑顔で話せる日がやってくるはずです。
●苦しいときは無理をしない
精神的・身体的な不調で日常がままならないときは、周囲に頼って協力してもらいましょう。睡眠や食事がとれないほど落ち込んでいるときは、精神科や心療内科などを受診することも1つの方法です。たかがペットで、などと引け目を感じる必要はありません。
監修
保健同人フロンティアメディカルチーム
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