ストレートネックの改善は正しい姿勢から

最終編集日:2025/3/3

ストレートネックとは、本来アーチ状を描く首の骨(頸椎)の配列が、まっすぐになってしまった状態です。もともとの骨格がそうである人もいますが、パソコン作業やスマートフォン操作時の姿勢が原因になることが多いといわれています。

スマートフォンを見るときは、首を突き出して下を向く姿勢になりがちですが、この姿勢を長時間続けることが、頸椎のアーチを損なう要因となります。そのため、最近ではストレートネックのことを「スマホ首」と呼ぶこともあります。


●ストレートネックによる症状

頸椎は、7つの椎骨と椎間板(軟骨組織)が交互に積み重なったものが緩やかなアーチを描くことで、体重の10%を占める重い頭部をバランスよく支えています。しかし、ストレートネックになると、頸椎を支えている周囲の筋肉によけいな負荷がかかります。その結果、首や肩まわりの筋肉がこり固まって血流が滞り、首や肩の痛みこり頭痛めまいなど、さまざまな症状が現れます。


●ストレートネックの治療法

ストレートネックかどうかは、整形外科でX線検査を受ければ確認できます。ストレートネック自体は病気ではないため、頸椎椎間板ヘルニア変形性頸椎症など原因となる病気がなければ、症状を起こしにくくすることを目的とした対症療法が行われます。具体的には、首や肩の筋肉の緊張を緩めるリハビリテーションやストレッチなどです。なお、首や肩などの痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤の内服や外用薬を使うこともあります。


●日常生活でのセルフケア

日常生活では、ストレートネックの原因につながる姿勢を長時間続けないことが重要です。仕事でパソコン作業をするときは、30分ごとに首を回したり反らしたりして、首周りの筋肉の緊張をほぐしましょう。また、パソコン画面との距離は40cm以上離し、いすの高さを調整して、首を曲げずに視線だけ下向きになるようにしましょう。いすに座るときも、ひざの位置は腰と同じか、やや高めにし、深く座って背筋を伸ばします。デスクワーク中は、同じ姿勢をとり続けないためにも、1時間に1回は席を立ったり歩いたり、からだを動かすことも大切です。

ふだんから正しい姿勢を心がけるほか、理学療法士のもとリハビリテーションを行ったり、ストレッチを行ったりして、姿勢の癖を改善していきましょう。


監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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