顔のシミは肝斑かも~肝斑の治療とセルフケア
最終編集日:2025/2/17
肝斑(かんぱん)は、両頬を中心としてできる、線状、弓状、多環状の褐色のシミです。頬骨あたりや額、口の周囲などに、左右対称に現れるのが特徴で、30~40歳代の女性に多く現れます。女性ホルモンが発症に大きく影響しますが、引き金となるのは紫外線です。なお、閉経によって女性ホルモンが減少すると、シミが薄くなっていくケースも少なくありません。
一方、一般的にシミといわれる老人性色素斑は、境界がはっきりとした褐色で丸い形をしているのが特徴です。老人性色素斑は、紫外線を多く浴び続けたことが原因で、中高年以降、顔や腕、手の甲などに現れます。
●医療機関での治療
肝斑は根治が難しいシミですが、医療機関で適切な治療を行えば改善が可能です。治療には、シミの元になるメラノサイトの生成を抑える美白剤を用います。美白剤には、内服薬のトラネキサム酸、外用薬のハイドロキノン、トレチノイン、ビタミンCなどがあります。また、弱いレーザーを使った治療(レーザートーニング)という方法もあります。
シミの治療は、シミの種類を識別し、シミに合った治療を行うことが大切です。肝斑の上に老人性色素斑が生じている場合、老人性色素斑治療用の刺激が強いレーザーを使うと、肝斑が悪化したりすることもあります。そのため肝斑の治療は、肝斑治療に精通した皮膚科医を受診するようにしてください。
●肝斑を防ぐセルフケア
肝斑の予防、悪化を防ぐためには、日常生活で次のことに注意しましょう。
・紫外線対策
肝斑を防ぐには、季節を問わず紫外線対策を行うことが大切です。帽子やサングラス、日傘、日焼け止めクリームなどで肌を紫外線から守りましょう。
・刺激を避ける
物理的な刺激も肝斑を悪化させます。過度のクレンジングやマッサージ、洗顔は避け、肌に負担をかけないように心がけましょう。
・ストレスを上手に解消
ストレスは、女性ホルモンの乱れにつながります。十分な休養をとるよう心がけるほか、自分なりのストレス解消法を見つけて実行しましょう。
監修
池袋西口病院 美容皮膚科
船坂陽子
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