やけどをした

最終編集日:2024/1/19

概要

子どもの皮膚は薄いため、やけどをした範囲が広くなるとショック状態になることがあります。応急処置をしたら、様子をみて医療機関で診察を受けることが大切です。軽症の場合はあわてる必要はありませんが、大丈夫だと思っても自己判断せずに医師の診察を受けることをおすすめします。

応急処置では、やけどをしている部位を冷やすことが大切です。患部の細菌繁殖を防ぐためにも、水道などの流水を使って10〜30分ほど冷やします。やけどをした皮膚が弱っている場合や水疱ができている場合は洗いおけなどを使い、流水が直接患部にあたらないようにします。流水がかけられない場合は、清潔なタオルを冷やしてくり返し患部を冷やしましょう。

あまり長時間冷やしたり、氷を使ったりすると、低体温症になることがありますので注意してください。

また、衣服の上からやけどをした場合は無理に脱がせようとすると皮膚が剥がれてしまうことがあります。無理はせずに、衣服の上から冷やします。

受診の目安

救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診

・広い部分をやけどしている

・衣類がくっついてとれない

・痛みがありぐったりしている

・範囲は狭いが深い部分までやけどをしている

医療機関を受診

・水ぶくれができている

・赤みは引いてきたが痛みがある

・水ぶくれはないがヒリヒリ感がとれない

様子をみる

・赤みがある程度で徐々に治ってきている

・赤みはあるが痛みはない

・元気も食欲もある

セルフケア

子どもは思わぬ物や場所でやけどをすることがありますので、常に注意が必要です。

やけどの原因というと、暖房器具やキッチンのコンロ、アイロンなどが多いと思いがちですが、子どもの場合は、みそ汁やスープ、お茶、コーヒーなどの熱い飲み物、ポットや魔法瓶、カップ麺などが上位に上がります。

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監修

川崎医科大学 小児科学教授

中野貴司