「肥満症」の治療の内容が知りたい
「肥満症」について、薬や生活習慣改善など、どんな治療が必要か教えてください。
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
肥満症の治療の基本は減量です。まずは、食事療法、運動療法、行動療法を行い、3~6カ月間で現体重の3%以上(高度肥満の場合は5~10%)の減量を目標とします。減量によって、脂質や血糖、血圧などの数値改善も期待することができます。
≪食事療法≫
個人に合わせた目標体重の設定と、摂取エネルギーが消費エネルギーより少なくなるよう、摂取エネルギー量を制限します。特定の食品を抜いたり、極端に食事量を減らすと、空腹感の強さから間食をしてしまったり、リバウンドにつながりますので、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を基本に、菓子やアルコールなどの摂取量を見直していきます。摂取エネルギーを制限しながらも、十分なたんぱくやビタミン、ミネラルが摂取できる「フォーミュラ食」が用いられることもあります。
無理なく生活の中に取り入れられ、継続できるよう、医師や保健師、管理栄養士の支援を受けることがすすめられます。
≪運動療法≫
ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、軽度~中等度の運動を1日30分以上、毎日あるいは週150分以上行うことがすすめられています。まとまった時間がとれない場合には、短時間の積み重ねでもよく、腹筋やスクワットなどと組み合わせることも効果が期待できます。立ち上がったり、ストレッチを行うなど、座っている時間を短くすることも大切です。
運動中に急性心筋梗塞などを引き起こす可能性もありますので、事前に心電図検査や糖尿病合併症などの評価を行い、運動の可否を医師に判断してもらいましょう。
≪行動療法≫
具体的には、食事質問票の活用や、毎日の体重測定・記録、日々の生活のグラフ化、咀嚼法などです。日常生活を振り返り、夜間の過食や朝の欠食、偏食、早食い、ストレスによる暴飲暴食などの問題行動を抽出し、修正します。視覚化することで、からだの変化にもより意識を向けやすいため、減量効果が上昇することがわかっています。
≪薬物療法≫
食事療法や運動療法、行動療法で効果が得られない場合に、生活習慣の改善と併用して薬物療法が検討されます。
食欲の調整と体重減少に対する効果が期待できるGLP-1受容体作動薬(もともとは糖尿病の治療薬として使用されてきた薬剤)が有力な選択肢となります。
従来、保険適応となっていたのはマジンドールという薬ですが、対象はBMI35以上の高度肥満症に限定されており、安全性や依存性の観点から使用は3カ月以内と制限があります。
2024年には、GLP-1受容体作動薬である「ウゴービ」が肥満症治療薬として保険適応となりました。ただし対象となるには、BMIが27以上で2つ以上の健康障害を有する、もしくはBMIが35以上など、いくつかの条件を満たす必要があります。

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