RSウイルスの母子免疫ワクチンとは?
2025/12/24
RSウイルスワクチンの妊婦への接種が定期化されるというニュースを見ましたが、「母子免疫ワクチン」とはどういうワクチンなのでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
RSウイルス感染症は、乳幼児期に多くみられる感染症ですが、とくに生後6カ月未満で感染すると、重症化するリスクが高まります。そのため、予防策を講じる必要性があると指摘されてきました。
生後間もない赤ちゃんは、自分で十分な量の抗体をつくることができないため、母体から胎盤を通して、抗体を引き継ぎます。これは母子免疫(受動免疫)と呼ばれ、生後6カ月頃まで効果を発揮します。
この機序を用いたのが母子免疫ワクチンです。妊婦にRSウイルスワクチンを接種することによって、母体の体内で抗体をつくります。その抗体が胎盤を通して赤ちゃんへ移行することで、RSウイルス感染症や重症化を予防します。
生後6カ月までの赤ちゃんに対しては、母子免疫ワクチンの有効性が確認されていますが、生後6カ月以降については、まだ確立されていません。
妊婦にワクチンを打つことに対し、副反応や母体への影響を心配される人も多いのではないかと思います。
現時点では、ワクチンを打つことによる重篤な副反応や、早産や低出生体重での出生との関連は報告されていません。ワクチンを接種した妊婦や赤ちゃんの安全性については、今後もモニタリングを続けていくようです。

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