アニサキスによる食中毒の症状とは?

2025/09/24
アニサキスによる食中毒の症状の特徴は何ですか? 症状が現れたら、受診したほうがよいのでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
アニサキス幼虫が寄生している魚介類(サバ、イワシ、アジ、サンマ、タラ、イカなど)を生で摂取すると、消化管の壁に食いつき、食中毒を引き起こします。大半が胃壁ですが、腸壁にも食いつくことがあります。
アニサキスによる食中毒の日本での発症者数は外国と比較しても圧倒的に多く、刺し身や寿司を好んで食べる日本人の食習慣と強く関連していることがわかっています。
一般的に、生の魚介類を摂取してから数時間(6~12時間)たつと、激しい腹痛(胃の場合はみぞおちなどの上腹部、腸の場合は下腹部)、吐き気、嘔吐が現れます。腸のアニサキス症では、腸閉塞や腸穿孔を併発することもあります。ほかの食中毒と違い、下痢の症状はみられないのも特徴です。
また、アニサキスに対してアレルギーを認める場合もあります。蕁麻疹だけでなく、血圧降下や呼吸不全、意識消失などのアナフィラキシーショックの症状がみられたという症例も報告されています。
アニサキスを除去すれば、症状は改善します。胃であれば、内視鏡検査時に確認されたすべてのアニサキスを、すぐに除去することができます。命にかかわるものではありませんが、繰り返される激しい痛みは、かなり大きな苦痛を伴いますので、症状が現れたら早めに医療機関を受診されることをおすすめします。


みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。