HDLコレステロールが低いとどうなる?

健康診断でHDLコレステロールの数値が30㎎/dLで低いと指摘がありました。コレステロールは低いほうがよいと思うのですが、何か問題があるのでしょうか? 低いとどうなりますか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
血中コレステロールにはいくつかの種類があり、その一つであるHDLコレステロールは「善玉コレステロール」と呼ばれ、血管壁に付着した余分なコレステロールを回収し、肝臓へ戻す働きがあります。つまり、動脈硬化を抑制する働きがあるため、HDLコレステロールは低い方が問題となります。
脂質異常症の診断基準では、HDLコレステロールが40mg/dL未満の場合、「低HDLコレステロール血症」と診断されます。ご相談の30mg/dLという数値は基準値を下回っているため、指摘を受けたものと考えられます。
HDLコレステロールが低い状態が続くと、血管壁にコレステロールが蓄積しやすくなり、動脈硬化が進行するリスクが高まります。これにより、将来的に心筋梗塞や脳梗塞などの病気を発症する可能性が高くなるといわれています。
HDLコレステロールが基準値を下回らないようにするためには、以下のような生活習慣の改善がすすめられます。
●適度な運動を心がける
ウォーキングなどの有酸素運動を毎日30分以上、週に3回以上(できれば毎日)行うことが推奨されています。運動はHDLコレステロールを増やす効果があります。
●食生活の改善
・食べすぎに気をつけ肥満を防ぐ
・動物性脂肪(バラ肉、ベーコンなど冷えると固まる脂)や揚げ物は控えめにする
・食物繊維が多い大豆製品、野菜、海藻類、きのこ、いも類などを積極的に摂取する
・青魚などを摂取する
健診結果で「要精密検査」などの指示がある場合は、医療機関を受診されることをおすすめします。医師の診断を受け、適切な生活指導や必要に応じた治療を受けることが大切です。


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