胃カメラ検査で十二指腸憩室が…どんな病気?

2025/06/30
人間ドックの胃カメラ検査で、十二指腸憩室が見つかり、精密検査を受けるように言われました。十二指腸憩室とはどんな病気なのか、またその原因や治療について教えてください。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
憩室は、消化管の一部が袋状になって壁の外側に突出した状態を指します。大腸にできる大腸憩室の頻度が高いのですが、十二指腸にも発生し、発生率は10~20%とされます。十二指腸憩室は世代を問わずに発症しますが、加齢とともに患者数は増加します。憩室ができる原因は、明らかになっていません。
症状がなく、胆管炎や膵炎を合併したレンメル症候群がなければ、治療の必要はありません。経過観察も不要とする場合がほとんどです。
出血を起こしている場合は、内視鏡下でクリップによる止血術や、太ももの付け根の動脈からカテーテルを挿入し、出血血管を閉塞して止血する血管内治療(IVR)が行われます。
レンメル症候群を合併している場合には、抗菌薬の投与で改善を図ります。効果が十分でない場合、憩室内に食物が貯留して体積が大きくなり、胆管や膵管を圧迫していれば、まず内視鏡下で憩室腔から食塊を除去して(内視鏡的食物残渣除去)、胆管・膵管への圧迫を解除します。また、憩室をそのままにしておくと再発のリスクが高いため、手術を考慮します。
精密検査の結果を受けた後は、医師の指示に従って適切な治療や経過観察を受けられるようおすすめします。


みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。