RSウイルス感染症のワクチンについて知りたい

RSウイルスのワクチンにはどんな種類があり、費用はいくらですか?
この質問への回答
川崎医科大学 小児科学 特任教授 中野貴司
RSウイルス感染症のワクチンには、妊婦さんと高齢者の方が対象のものがあります。
妊婦対象のRSウイルス母子免疫ワクチンは、胎盤を通じて母体から抗体を胎児に移行させることで、新生児や乳児のRSウイルス感染や重症化を予防します。医療機関において任意での接種(保険適用外)が可能で、費用の目安は35,000円前後です。接種した場合、母子健康手帳に接種記録を記載してもらうことを忘れないようにしましょう。
高齢者に接種できるRSウイルスワクチンには、2種類あります(対象が60歳以上、あるいは50歳以上でRSウイルス感染症が重症化するリスクのある方)。接種することで、RSウイルス感染症の発症や重症化を抑える効果が期待できます。
感染すると重症化しやすい気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患などの基礎疾患がある人、免疫機能が低下している人などにも接種が推奨されます。医療機関において任意での接種(保険適用外)が可能で、費用の目安は25,000円前後です。
子どもに接種するワクチンはまだありませんが、RSウイルス感染症の重症化を防ぐ、筋肉注射用の抗体製剤であるパリビズマブは20年以上にわたって用いられています。
1カ月に1回の注射が必要であり、接種対象は早産児や呼吸器・心臓の持病がある児などに限定されていますが、健康保険が適用されます。
2024年には同じく注射する抗体製剤ニルセビマブが使用可能となりました。この薬剤は効果が長く持続するので、1回の注射で長い予防効果が期待できます。
今後、健康な子どもも含めてすべての新生児や乳児のRSウイルス感染症を予防する薬剤として使用される可能性もあります。すでに欧米諸国では、ワクチンの定期接種のように、ニルセビマブを公費で全乳児に投与している国もあります。
※2025年2月19日時点の内容です。


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