胸が痛くなるのは気圧の変化のせい?
気圧の変化によって胸が痛くなる気がしています。そういうことはあるのでしょうか?

男性/30代
2025/02/05
気圧や気温など気象の変化が心身に影響を及ぼし、さまざまな不調が起こることを「気象病」といいます。気象病は新しい概念で、まだ医学的に確立されたものではありませんが、推計患者数は1000万人以上ともいわれています。参考情報として気象病について説明します。
気象病は、気温や湿度、気圧、気流など、天候にかかわる諸条件が複雑に絡み合って起こると考えられています。例えば、寒冷前線の通過で、神経痛やリウマチ痛、気管支喘息、心臓病や循環器系の障害などが引き起こされたり、フェーン現象で自律神経が不安定になったりすることは、よく知られています。気象の変化が急激に、また複合的に起きると、知らず知らずのうちに、からだの機能を一定に保とうとして自律神経系、内分泌系、免疫系などが働きます。しかし、これらの機能が気象の変化についていけないとき、持病が悪化したり、さまざまな不調が引き起こされたりするのではないかと考えられています。
気象と体調、私たちの生活との関係は、ことわざなどでも古くから伝えられ、密接な関係があるといわれています。人間と気象との関係を研究する「生気象学」という学問分野もあり、予防医学の観点からも、今後ますます期待される分野と考えられています。
ただし、現時点ではその関係性を具体的な数値で表したものや、実際の医療現場で指標として使われているものはありません。
気温や湿度、気圧、気流などの変化が、自身の日々の体調とどんな関係があるのかをよく観察し、上手に体調管理を行うことが大切です。
ただ、胸痛については、何か病気があり、気圧によって症状が起きやすくなることも考えられます。繰り返し症状が起こるようでしたら、一度、内科を受診することをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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