Question

子宮筋腫治療での低用量ピル、いつまで服用?

子宮筋腫と診断され、低用量ピルを処方されて服用しています。服用を続けていても支障はないのでしょうか。また、いつまで服用すればいいのでしょうか。

女性/40代

2024/09/01

Answer

子宮筋腫の薬物療法では、症状の程度や状況によって、鎮痛薬や増血剤、止血薬、ピルや漢方薬、偽閉経療法といわれるGnRHアゴニストを用いた治療が行われます。

これらの治療はいずれも症状の緩和を目的としており、子宮筋腫そのものを治すものではありません。


偽閉経療法といわれるGnRHアゴニストを用いた治療では、人為的に閉経したような状態にして生理を止めます。その結果、子宮筋腫による過多月経や生理痛などの症状が解消します。

一方、閉経状態になることで、骨量が減少すること、また更年期障害のような症状が出現するなどの副作用があるため、最長6カ月間だけ用いることが認められています。

偽閉経療法の治療終了後には、再び生理が始まり、過多月経などの症状も再発し筋腫も元に戻るため、この偽閉経療法は閉経前後の女性、あるいは手術を行う前の一時的な治療と考えられていることが多いようです。


ご相談者が受けている、低用量ピルを用いた治療では、筋腫が大きくならず、経血の量も減って生理痛などの症状が楽になります。また、副作用はあるものの、偽閉経療法の際に認められる更年期のような症状は現れないため、使用するケースが増えています。

しかし、保険診療外の治療であること、長期投与の影響についての合意が得られていないという情報もありますので、主治医とよく相談して使用を判断する必要があります。

また、一般的に副作用はきわめて少ないといわれていますが、性器からの出血や不正出血が起こる場合もあります。


これらのことを踏まえて、まずは婦人科の主治医に相談することをおすすめします。子宮筋腫の状態、年齢や予想される閉経の時期、全身状態、今後の生活、ライフスタイルなどを考慮して、低用量ピルの服用をやめる時期、それに替わる治療法などについて、総合的に判断してもらうといいでしょう。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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