排便後、紙に血が付きお尻も痛い

トイレットペーパーに赤い鮮血が付いている場合、肛門周囲から出血している可能性があり、痛みを伴うと痔であることが多いです。ごくまれに大腸の病気の場合もあるので、いずれは受診していただいたほうが安心かと思われます。

市販薬を使っても症状が変わらない、様子をみていても（約1カ月）症状が変わらないなどを受診の目安にしていただくとよいでしょう。ただし、出血が増える、痛みが強くなるなど、症状がひどくなる兆候があり、生活に支障を感じる場合には、早めに医師に相談をしましょう。

痔の場合、早めの手当て（排便コントロール、傷の手当てなど）で症状の進行が抑えられ、改善が期待できます。診療科は、肛門科や消化器内科をおすすめします。

肛門周囲の刺激を和らげるために以下の点に留意してください。

1. 飲酒、たばこ、香辛料などの刺激物は控えるようにします（喫煙および飲酒はごく少量にとどめることが大切です）。

2. 過度の疲労やストレス、冷えなどに気をつけ、できるだけ規則正しい生活を心がけます。夜更かしはできるだけ避けましょう。入浴で温めるのもよいでしょう。

3．肛門への負担を軽くするために、便通を整え、便秘や下痢にならないように気をつけます。

4. 水分を適度にとり、乳酸菌を含むヨーグルトなどで腸内の状態を整えます。

5. 水溶性食物繊維を含む食品を適度にとるように心がけます。

食品例：アボガド、インゲン豆、オクラ、押し麦、海藻、ごぼう、切干大根、玄米ごはん、ココア、さつまいも、納豆、里いも、ナッツ、なめこ、そば、バナナ、プルーン、りんご、にんじん、小豆など

6. トイレのときに強くいきむことを避けるようにします。

7. お尻の清潔を保つようにします。

8．長時間の同じ姿勢は避け、仕事などで座っている時間が長いときには時々動くようにします。