Question

PET検査とはどんな検査? メリットは?

PET検査とはどういう検査ですか。また、この検査のすぐれているところは?

男性/40代

2021/12/21

Answer

PET(陽電子放出断層撮影)検査は、体の構造を調べるCTやMRI検査と異なり、細胞の働きを画像でみる検査です。がん、脳、心臓などの病気の診断に有効ですが、特にがんに対して多く用いられています。


一般にがん細胞は、正常な細胞に比べて増殖が盛んで、正常な細胞の3~8倍ものエネルギー源(ブドウ糖)を必要とします。がんに対するPET検査では、「18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)」という検査剤を用います。18F-FDGは、細胞のエネルギー源であるブドウ糖に似た糖に、放射性物質である18F(フッ素の放射性同位元素)を標識としてつけたものです。


体内にFDGを注射すると、細胞はそれらをブドウ糖と勘違いして一斉に取り込みます。しばらくすると正常な細胞は取り込みをやめますが、がん細胞だけはFDGを取り込み続けます。その結果、正常細胞とがん細胞では細胞内に集積するFDGの量に差が出ます。


PET検査では、FDGが放出する放射線をPETカメラで撮影して画像化します。FDGが多く集積しているがんの部分は白黒画像で黒く、カラー画像では明るく表示され、がんの大きさや部位の特定、悪性度の鑑別、転移の状況などがわかります。


PET検査がすぐれているところは、まず早期発見ができること。直径1cm以上の大きさであれば、高い精度で検出できるとされています。また、一度の検査で全身を調べることができ、検査時の身体的苦痛、負担が少ないこともメリットとなります。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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