血圧が急に上がることがあり心配

血圧とは、血液が血管を通るときにかかる圧力のことで、さまざまなメカニズムで変動します。体温や気温、全身の条件、生活リズムなどによって、血管はたえず拡張したり収縮したりして血流がスムーズになるよう調整しています。

また、粘り気のある血液だったり、血管の壁が分厚くなっていたりすれば、圧力を増さないと流れにくくなり、心臓が血液を送り出す力やその動脈の状態によっても血圧は変わります。一般に、女性の場合は更年期に高血圧になりやすいことは知られており、また男女を問わず、加齢とともに血圧の調整機能が衰えやすくなるといわれています。

更年期の高血圧は、血圧が不安定になるのが特徴です。ライフステージとしてもストレスの多い時期であり、高血圧だけでなく、めまいや頭痛、不安感などを伴うこともあります。病院で血圧を測ると緊張で高くなる白衣高血圧という状態になったり、ホルモン変動とあいまってホットフラッシュなどの他の症状が前面に出たり、自律神経の機能低下で血圧が影響を受けることもあるようです。

一方、加齢や肥満その他により、動脈硬化や心筋・脳血管などに影響が及ぶと生命に危険な疾患につながる場合もあります。ご相談者はふだんは正常値で肥満もなく、体調はまずまずのようですが、日ごろに心配を抱えているのはストレスとなります。

最寄りの内科または循環器科を受診して、一度検査・診断してもらうことを検討してはいかがでしょうか。重大な問題がなければ、安心感にもつながり、生活上の助言も受けられるでしょう。また、服薬等の必要があるとわかれば、適切な治療で体調の改善が期待できます。