ピロリ菌の除菌治療、保険適用はどこまで?
胃がんスクリーニング検査の結果、ピロリ菌感染がわかりました。除菌を行いたいと考えていますが、胃潰瘍などの病気がないと保険適用されないのでしょうか?
女性/30代
2022/10/16
ヘリコバクター・ピロリ感染症の除菌治療については、当初は胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみに健康保険が適用されていましたが、現在は、慢性胃炎に対しても薬の有効性と安全性が確認されたため、保険の対象になりました。その他を含めて、ピロリ菌の除菌治療で保険対象となる病気は以下の通りです。
●内視鏡検査または造影検査において、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
●胃MALTリンパ腫の患者
●特発性血小板減少性紫斑病の患者
●早期胃がんに対する内視鏡的治療後の患者
●内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者
注意点としては、内視鏡検査での診断が条件となることです。内視鏡検査以外で胃炎などと診断されたものに関しては、その後のピロリ菌の検査や治療は原則、自費診療になります。なぜ内視鏡検査が必要かの理由として、日本消化器学会は「ピロリ菌に感染している場合には、必ず慢性活動性胃炎を起こしており、胃がんをはじめとするピロリ関連疾患が併存している可能性があります。日本ではとくに胃がんが多いので、胃がんのチェックをしたのちに除菌治療を行うべきであるとの意見から内視鏡検査が必須」と回答しています。
まずは検診結果を持参して、消化器科の専門医を受診してください。今後の治療や費用についてもお尋ねになり、医師から納得のいく説明をお受けになるとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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