低血圧の立ちくらみ
平均血圧が85/58㎜Hgで、低血圧です。この半年くらい、しゃがんだ状態から立ち上がるとめまいがする、元気が出ないなど、生活に支障が出ています。これは低血圧が原因でしょうか? 内科のなかでも何科にかかればよいでしょうか?
男性/50代
2022/09/09
ご相談者は低血圧とのことですが、血圧が低いことが何らかの病気であるということではありません。現在、WHO(世界保健機関)では世界共通の基準として「収縮期血圧100㎜Hg以下、拡張期血圧60㎜Hg以下」を低血圧としていますが、この基準値には臨床医によって意見の違いもあります。また、この基準に当てはまるケースの約9割は特別な原因疾患がなく、体質的なものが要因と考えられています。体質的な低血圧の人は、やせ、冷え性、疲労を感じやすいなどの随伴症状を伴いがちですが、特別な治療は必要ないとされています。
低血圧が疾患として問題になるのは、血圧の低下により各臓器へ送られる血液量が減少し、さまざまな自覚症状や臓器の機能障害が現れた場合です。
自覚症状の1つに、めまいがあります。多くは起き上がったり、立ち上がったりしたときにふらっとする「立ちくらみ」で、起立性低血圧といわれます。起立性低血圧は急に体位を変えたことで、血流の調整や自律神経の働きがうまくいかなくなり、一時的に心臓からの血液量が低下して脳への血流が不足することが原因です。
そのほか、低血圧の状態が長く続くと、倦怠感、肩こり、頭重感、記憶力減退、作業能の低下などが現れやすくなります。
一方、原因疾患があって低血圧を起こす「二次性低血圧」では、心疾患、糖尿病、甲状腺の病気、脳や神経の病気、服用している薬の副作用などの可能性があります。
ご相談者は立ちくらみが頻繁に継続して起きているようで、かかりつけ医に相談するか、循環器内科を受診し、背後に心配な病気が隠れていないか確認することをおすすめします。
なお、立ちくらみの多くは、急に体位を変えず、ゆっくりと回転するよう起き上がると緩和されるといわれています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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