Question

唇に起きる口角炎への対処法は?

2週間くらい前から唇の皮がめくれて唇の端が切れてしまいました。今は口の周りが赤くカサカサに乾燥し、かゆみもあります。ワセリンや薬用リップを塗っても治りません。どう対処したらよいでしょうか。

男性/20代

2022/05/08

Answer

唇は肌荒れの起きやすいところです。皮膚と同じような構造をしていますが、皮脂腺が少なく角質層が薄いため、乾燥しやすく、紫外線や乾燥など外界からの刺激を受けやすいです。


口唇や口角に炎症を起こす原因には、紫外線や空気の乾燥による影響のほか、口紅、歯みがき粉などの化学的な刺激、喫煙、飲食、唇のすり合わせ、ふきんやハンカチで口を拭くことによる摩擦といった物理的な刺激などがあります。また、唇の状態は、過労やストレス、睡眠不足、偏食などによっても大きく左右されます。


唇の症状でもっとも多くみられるのは、乾燥によるカサカサやひび割れです。しかし、何らかの症状があれば、唇への刺激を避けることが大切です。唇の軽い乾燥程度であれば、ワセリンや低刺激のリップクリームなど、保湿効果のあるものを使って、必要以上に触れないようにして対処します。なお、外出の際は、UV効果のあるリップクリームを使用しましょう。ただし、炎症がある場合は、かえって症状の悪化を招くことがあるので、使用を控えたほうがよいでしょう。このほか、市販のB2、B6などのビタミン剤が有効とされていますが、服用については薬剤師への相談をおすすめします。


一般的に、唇全体または一部分がはれ、荒れがひどくなり深いひび割れや出血を起こしている状態を「口唇炎」、両側の口の端にただれや亀裂ができた状態を「口角炎」といいます。正確な病名の診断や、皮膚への刺激を避けても症状に改善がみられない場合には、皮膚科を受診しましょう。


唇の病気には、ほかにも白い苔(こけ)のようなものが付着する真菌による感染、ただれが強くなりやすい細菌による感染、水疱ができるウイルスによる感染などの可能性もあります。この場合は医療機関で処方される薬による治療を行います。弱いステロイドホルモン剤の塗り薬に保湿剤を併用したり、原因によっては抗アレルギー剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤などを使用することも。しかし症状をくり返したり、なかなか治らない場合は胃腸の問題や血糖値、貧血など全身性の疾患による場合もあります。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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