血糖コントロールのための「カーボカウント」とは、何ですか?

糖尿病と診断されました。食事療法の一環として糖質を控えめにするように言われています。「カーボカウント」という言葉を耳にしましたが、どのようなものか教えてください。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
糖尿病の治療として広く行われている食品交換表を用いた食事療法は、バランスのよい食事や体重をコントロールするのに適したものです。一方、カーボカウントは、食事に含まれる糖質の量を把握し、食後の血糖コントロールを良好に保つために役立てる食事療法です。
カーボカウントには、毎回の食事からとる糖質量を一定にし、血糖値を安定させることを目的とした「基礎カーボカウント」と、摂取糖質量に応じて、投与するインスリンの量を調整する「応用カーボカウント」があります。基礎カーボカウントはすべての糖尿病患者がとり入れる方法で、応用カーボカウントはインスリンを使用している患者さん向けのものです。
注意したいのは、カーボカウントは糖質を極端に制限するものではないということです。血糖値に大きく影響を及ぼす栄養素は糖質ですが、極端に糖質を制限することで、たんぱく質や脂質の摂取量が増えてしまうなど、管理が不十分にならないための配慮が必要です。また、糖質制限が長期にわたると、体重コントロールの不良や、腎症や動脈硬化の進行などが懸念されます。
糖質をどの程度まで控えるのか、1日の摂取エネルギーはどれぐらいにするとよいのか、その配分はどうするかなど、主治医や管理栄養士とよく相談のうえでカーボカウントを取り入れることをおすすめします。手始めにふだんよく食べる主食の糖質量を把握し、一定量を保つようにすると、行いやすいと思われます。


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