腰痛の治療法のパターン
最近、腰痛が悪化しました。腰痛の治療は、リハビリと薬と注射だけですか? 教えてください。コルセットをしないと歩きにくいです。
女性/40代
2022/01/28
多くの人が経験する腰痛は、ヒトが二足歩行になることで負った宿命ともいわれます。痛みやしびれなどの症状が、腰のほかお尻や足にまで及ぶ症状の総称で、病名ではありません。整形外科的な病気が原因のこともありますが、生活習慣も大きく影響します。
腰痛を起こす病気は、消化器や泌尿器、婦人科の範疇のものなど多岐にわたります。最も多い整形外科のなかでも、側弯症、腰椎分離症などの成長に伴うもの、腰部変形性脊椎症、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変性すべり症など加齢によるもの、腰椎の圧迫骨折などの外傷、脊椎カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、がんの骨転移などがあり多様です。
背景となる病気の有無やその種類によって治療法が異なります。
治療方法は、手術と手術以外の保存的治療の2つに大きく分かれます。
保存的治療は、内服や湿布などの薬物療法、痛みに対するブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、牽引などの理学療法、運動リハビリテーション療法などがあり、単独あるいはこれらを組わせて治療を行います。
対処と予防としては、以下のことがいわれています。
・安静
痛みのない楽な姿勢をとる。通常、横向きで膝を抱えるエビのような姿勢が楽。
・姿勢の注意
重いものを持つ・抱える、腰を大きく曲げるなど、腰に負担のかかる姿勢は避ける
・痛みの緩和
患部を冷やす、あるいは温める方法は、心地よいと感じるほうでよい。痛みが始まって数日以内は冷やす、それ以上は温めるのが一般的。腰を保護するベルトなどは長期の使用は脊椎周囲の筋力低下をきたし、痛みを助長するため、医師の指示の下で使用する。
・ストレッチ・体操
腰痛は腰や背中の筋肉の緊張によっても起こる。ストレッチや筋肉を強化する体操を行うことで、脊椎周囲や全身の筋肉の強化して柔軟性を高め、予防につなげる。治療中の場合、医師の指示の下で行う。
・温める
寒さによる血管や筋肉の収縮は痛みの原因に。入浴や足浴、ホットパックなどで体を温める。痛みによっては温めることで悪化する場合もあるので注意。
・ストレス解消
ストレスも影響も受けるため、ストレス解消を図る。
腰痛に伴う歩行困難や排泄障害など、日常生活に著しく支障をきたす症状があったり、安静にしていても痛みが治まらない、運動時の痛みなどが治らないといった症状は、医師の診察を受ける目安となります。ご相談者は、治療を受けているようなので、症状の継続やコルセットの使用については主治医に相談しましょう。腰痛を引き起こす病気はさまざまなため、状態に合わせた治療を受け、生活習慣に注意して毎日の生活を送ることが大切です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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