Question

パーキンソン病の持病あり。日常に支障をきたすほど汗をかく

汗がひどく、日常生活に影響が出て困っています。化粧はすぐに落ちてしまい、タオルは首に巻いているだけでびっしょりです。テーブルを拭いていると、顔からの汗がポタポタ垂れるほど。持病にパーキンソン病があります。どこで診てもらえばいいでしょうか?

女性/50代

2022/01/28

Answer

滴るように噴き出す汗は、やっかいなものですよね。


汗の量やかき方は、気温の上昇や活動、発汗作用のある飲食物などの影響以外にも、自律神経やホルモンの影響を受けて変化します。

汗が増える原因はさまざまですが、全身に異常に多く汗をかく「全身性発汗」の場合、ホルモンが影響していることが多いです。

からだの一部分に多くの汗をかく局所性発汗の場合、代表的なものは女性の更年期のホットフラッシュ(顔ののぼせやほてり)で、顔などの上半身に急激に汗をかきます。

そのほかにも、糖尿病では上半身、くる病では頭部、脳卒中など半身麻痺がある場合には麻痺している側、関節リウマチでは手や足から多くの汗が出る傾向があります。このように疾患によって特徴的な汗のかき方があります。


ご相談者は、パーキンソン病を患っているのですね。パーキンソン病では、全身の汗が減る代わりに顔の汗が多くなる傾向があります。

そのため、まずはパーキンソン病での担当医にご相談されることをおすすめします。

担当医とご相談された上で、現れている症状がパーキンソン病との関連性が低い場合には、汗に関する症状を多く診療している皮膚科に相談するのがよいでしょう。


皮膚が汗でじっとりすると、ついついその都度汗を拭き取ってしまうことが多いと思いますが、汗は皮膚上で蒸発することで体温を下げ、その結果、汗が減ります。汗が出るたびに拭き取ってしまうと、皮膚の上で蒸発することができず、体温を下げることができません。そのため、発汗刺激が収まらずに、いつまでも汗をかくことがあります。

汗を多くかいたら乾燥したタオルで軽く拭き、汗のにおいが気になる場合には、湿ったタオルで吸い取るように軽く拭くのがよいでしょう。

また、衣類については、吸水性と速乾性、通気性がよいものを備えるとよいでしょう。例えば、下着は吸水性のよい綿製品を着て、その上は速乾性のある合成繊維の衣類を組み合わせるなど、なるべく3つの条件を備えるよう心がけましょう。


暑いときは、首筋を冷やすことも効果的です。体の一部を冷やすことで体温が下がり、汗の量が減少することもあります。とくに皮膚の近くに大きな動脈が通っている腋の下、股の間、手首などの場所を保冷剤などで冷やすと、冷やされた血液が全身を回り、体温を低下させ、汗の量が減少するといわれています。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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