尋常性乾癬の治療について
皮膚のかゆみや発疹の症状が数年前からありましたが、ようやく尋常性乾癬と診断がつきました。現在、塗り薬で治療をしていますが、それ以外の治療法もあるのでしょうか。
男性/40代
2021/12/21
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は、銀白色の皮膚の粉である「鱗屑(りんせつ)」を伴う、境界がはっきりした盛り上がりのある紅斑が、全身に現れる慢性炎症性皮膚疾患です。有病率は人口のおよそ0.1%と考えられていますが、他人にうつる病気ではありません。
主な症状は皮膚の粉(鱗屑)、紅斑、かゆみなどで、頭、肘、ひざ、お尻などに出ることが多いですが、全身に及ぶこともあります。病気の原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝的な要因にさまざまな環境要因が加わって発症、悪化するといわれています。具体的には、ストレスや不規則な生活、体重の増加、感染を起こすような病気、皮膚への刺激などです。
主な治療法としては、外用薬、内服薬、光線療法、抗体療法(生物学的製剤)があり、患者さんの状態に合わせて選択されます。外用薬は、主にステロイドや活性型ビタミンD3などの塗り薬が用いられます。内服薬は、かゆみを抑えるもの、皮膚の新陳代謝を調節するもの、免疫に働きかけるものなどが使われます。
光線療法は人工的に紫外線を照射して、皮膚症状の改善を図る治療法です。抗体療法(生物学的製剤)は一番新しい治療法で、外用薬、内服薬、光線療法で効果がみられない場合や、薬の副作用などで他の治療が行えない場合などに検討されます。有効性が高い治療法ですが、16歳以上の成人で全身療法を考慮する重症例が対象となります。
治療法の選択にあたっては、症状の程度や全身の状態、これまでの経過を考慮する必要があります。主治医によく相談されることをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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