大人も風疹の予防接種をすべき?
自治体から風疹の予防接種を勧めるお知らせが送られてきましたが、大人でも予防接種は必要でしょうか。
女性/30代
2022/01/28
定期予防接種導入後、国内での風疹はほとんどみられなくなっていましたが、2012~2013年には、20~40代の男性を中心に全国で大規模発生がみられました。その後も散発的に感染者が増えることが続いており、全国的に感染が拡大する懸念があります。
感染者が増える要因として、定期接種導入前の年代で予防接種を受けていない人や、風疹ワクチンの接種率向上に伴いこれまで風疹に罹患したことがない人が増えているなど、風疹に対する免疫を獲得していない人がいること、また、幼少時にワクチンを1回しか接種していない人は免疫が強化されておらず、時間の経過とともに免疫が徐々に弱まっていることなどが考えられています。
風疹の予防接種は、1962年度から1989年度に生まれた女性及び1979年度から1989年度に生まれた男性は受けていても1回です。そして、1979年4月1日以前に生まれた男性は1回も公的に接種する機会がありませんでした。
風疹に伴う最大の問題は、妊娠20週ごろまでの妊婦が感染すると、風疹ウイルス感染が胎児におよび、先天異常を含むさまざまな症状を呈する先天性風疹症候群が出現することです。それ以外にも、大人が風疹に感染すると子どもよりも重症化する可能性があります。
風疹は、感染しても症状の出ない不顕性感染が15~30%程度あり、また潜伏期間が14~21日間程度と長いため、自分が感染していることに気づかずに、人にうつしてしまうおそれがあります。
風疹に対する治療薬はありませんが、ワクチン接種で感染を予防することは可能です。自分の感染を予防するとともに、人に感染させないためにも多くの人が予防接種による感染予防を行うことが重要です。
厚生労働省では、定期予防接種の積極的な接種勧奨を行うとともに、妊娠可能女性とその家族、公的に予防接種を受ける機会がなかった年代の男性への予防接種を推奨しています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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