Question

徘徊への対応

認知症の父が、外を徘徊し、所在がわからなくなることがあり困っています。どう対応すればよいですか。

女性/50代

2022/01/28

Answer

見当識障害が進んで、家にいても自分がどこにいるのか、わからなくなってしまうのかもしれません。過去の生活習慣にしたがって行動している場合もあるようです。たとえば、まだ現役であると錯覚して通勤をしたり、なにか用事を思いついて出かけたりする、ということがあります。

一人では危険なこともあるので、できれば一緒に出かけて、公園などで休憩し、気分転換ができたら自宅に帰るという対処法が理想的です。

「ついてくるな」と嫌がるときは少し離れて歩き、本人が疲れたり、心細くなったときを見はからって偶然会ったようにふるまい、「帰りましょうか」と声をかけてみると安心して、一緒に帰れることも多いようです。


しかしながら、しばしば起きる徘徊にいつも同行するのは大変なことです。

徘徊を繰り返すときの対処法としては、玄関にセンサーベルを設置して、出かけたことがわかるようにする、住所と名前、電話番号を書いた名札を着衣につける、ペンダントとしてぶらさげるなどの工夫をするとよいでしょう。また、GPS機能のついた携帯電話を持たせて、居場所がわかるようにする方法もあります。


事前に近所の人や父親が立ち寄りそうな場所に、付き添いなしでいるところを見かけたら知らせてもらうなど、周囲に事情を話し協力を依頼しておくのもよいでしょう。


徘徊する高齢者が行方不明になったり、事故にあったりすることを予防するため、地域によっては「徘徊老人ネットワーク」などSOSネットワーク事業をおこなっているところもあります。居住地域に該当サービスがあれば積極的に活用しましょう。

SOSネットワークなどの情報は、地域包括支援センターや認知症疾患医療センターなどにお問い合わせください。対応方法に関しても相談可能です。地域の窓口や資源を積極的に活用しながら対応していきましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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